アリサが独立するころには、1年かけて基礎を覚えたアシスタント優奈とハルがいた
そこにアリサが自分の後釜として読んできたミーを加え アリサの独立と同時に
アシスタント3名体制のスタートとなった。津野スタイリスト6年目 個人事業主から会社にして1期目である。
アシスタント車も2台揃え 効率を考えた布陣にした。
さて、このあたりから毎年頭を悩ます問題が車の事故問題だ。
保険会社の人が26歳以下は保険料をぶち上げているのもよく分かる。
20歳そこそこの子は、車の経験が浅いうえにルールもよく分かっていない、そして変に自分を過信していて とにかく事故る。
現在に至るまで ほぼ全てのアシスタントが事故を起こし 車を何台も潰した。。。
車の悩みさえなければどれだけ幸せだろうか・・・。
ただそれ以上に自分の時間を作れるようになったし、業務の周り方も半端なかった。
どんなに仕事をいれても回る。それだけ1人と4人は違う。当然っちゃー当然だが そのパワーたるや想像を超えた。
ここでハルに関して語りたい。
この子は当時の津野の彼女の友達で、東京に遊びに来ただけの建築会社の経理だった。
スタイリストなんて気にも留めない人生を送っていたのだが、
東京滞在中に 社会科見学でアイドル誌「JUNON」の壁ドン企画を見に来た!!
日本全国で選りすぐりの男の子に壁ドンされる機会なんて、早々ない。
練習でハルに壁ドンしてもらった次の瞬間には「私この仕事にします。」と言ってきた。
アシスタントになるのは全く問題ないのだが、ここからが大変だった。
福島のお堅い建築会社の経理の女の子が、突然辞めてスタイリストのアシスタントになるなんて言ったもんだから、お母様の堪忍袋の緒が切れた。東京までその音が聞こえたもんだ。。。
「そんな怪しい職業許さない!!実行しようもんなら勘当だ。とにかく一度そのスタイリストとやらに会わせなさい!!」とはるばる東京に来られた。
何も悪いことはしていないが、ファッションスタイリストなんて仕事どうも怪しい。
当時の春は水色のベストに白シャツを入れて、チェックのスカートを着ている図書館の女スタイル
だった。母親も「うちの子がスタイリストなんてなれるもんか。騙されてる」とでも
言いたいような雰囲気で終始 訝しげな顔をされたまま 納得されずに福島へ帰った。
その後も親は反対し続けたが、それを振り切って上京した春は大したもんだ。。。
その後 無事に3年の修行期間を乗り越え 独立者 初の所属スタイリストになり
後輩の指導を数年間続けたのちに、旦那さんと会社を起こして完全独立をとげた。
『今やJO1をやるようなTOPスタイリスト』だ。
人の人生なんてどうなるか分からない。本人が一番そう思っていることだろう。
春 会社設立と結婚おめでとう。これからも仲良くよろしくお願いいたします。
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