古い洋服業界

プロフィール

アシスタントは毎日 何10件ものアポイントの電話をかける。

そして断られる第一の理由が 

「ファッション誌 優先なのでTVでは貸せないです。」だ。

2024年の現在で「ファッション誌優先だ」と言って断られる意味が分からない。

こう思ってるスタイリストは死ぬほどいると思う。

現在は多様性の時代で、情報は各方面から発信される。

ある時は個人のインスタグラム、ある時は企業のYouTube、ある時はタレントのX、などなど

昔の様にファッション業界の中で、ファッション誌が我が物顔で前に出る時代ではなくなっている。

実際 各ブランドのプレスにも取材したが、

「ファッション誌に出たからといって売れるわけではない」とハッキリ言っている。

現に「パブリックトウキョウのパーカ」が劇的に売れたのは、

新垣結衣さんが ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で着用されたことがきっかけだったという。

なのにファッション誌に貸したいから貸せないと言われる。。。古すぎないか?!・・・。

それか単純に断る理由を考えるのが面倒だからそう答えているのか・・・。

にしても

時代に合わせてアップデートしていこうという気がないブランドが多いと思う。

そもそも何故スタイリストに服を貸すのか・・・。それは当然 販売促進のためだ。

各企業は安い広告費で沢山商品を売りたいから、我々のようなスタイリストに無料で服を貸して

各ブランドの情報を世に広げようとする。貸す条件は無論タレントさん本人のSNSでタグ付けだ。

当然 芸能プロダクションの方針で 「服のタグはつけられない!」となると

洋服屋にとっては何のメリットもない。つまり、貸したくないから

借りたいなら使用料(リース料)を払って下さいと言ってくる。

しかし、下請けとしてスタイリストは事務所さんには文句は言えないから 

自腹で服を借りて 半ばノーギャラで仕事を受けるスタイリストも少なくない。

タグをつけたくない事務所の意向も痛いほどわかる、

「凄まじい影響力を蓄えるのに どれだけのお金をかけて売ってきたと思ってるんだ。タダでタグ付けなんてできるか、広告料を払え」とでも言っておこうか。

そらそうだ。何でもない1人の一般人を有名にするのに何億円かかったことか。

そして、ブランド側の意向もわかる。貸すという作業自体に時間も人件費もかかるし、

貸すことでお金を貰えるなら それはそれでラッキーだ。

結局何が言いたいかというと、

「ブランドのイメージに合うタレントさんで素敵な媒体なら無条件で貸してよ」ってことだ。

携帯のGoogleレンズで服の画像をかざせば ブランドなんて皆わかる時代なんだから。。。

そこに媒体制限なんか必要なのだろうか。

「ブランドのイメージに合わないタレントさんだから」と言って断られるのは納得がいく。

ブランドさんにもブランディングがあるだろう。

はたまた 雑誌の大部分がおっぱい出してるようなエロ雑誌なら 

「媒体自体がブランドイメージに合わない」といわれても無理はない。

ただ、どう考えてもイメージに合っている著名な方の 素敵な媒体を

「ファッション誌ではないから」という一点張りで、断るのは辞めてほしいと思う。

早い段階でこの辺の規制が是正されることを 切に願っている。

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