皆様がタレントだとして、衣装→私服に戻る際に 自分の服を手渡しでスタイリストから渡されたらどう思う?
津野だったら「私服は自分で着れるから、そこに置いといてよ。気使うわ、、、」こう思う。
「丁寧に手渡しで私服を戻してくれて有難う!丁寧だね。」なんて絶対思わない。
だから、弊社は真正面に立って手渡しをする事を極力 禁じている。
他のスタイリストさんと大部屋で一緒になる事もあるが、私服を手渡ししているスタイリストさんは意外と多い。勿論、津野も置くところがないと手渡しする事もあるが、
タレントさんの私服を持って、タレントさんの真正面で「脱ぎ待ち」をする事は絶対にしない。相手を焦らせてしまうからだ。
もう一つ具体例をあげよう。
例えば、
コンビニでグミと袋を、購入した際に
店員が そのグミを袋に入れる。そして、袋の取っ手を両手で持って、こっちが受け取るのを待っていたらどうだろう。
「いやいや、こっちのタイミングで受け取るから、頼むから待つな。置いといてくれ!」と思わないだろうか。
更にもう一つ、
洋服屋で服を買った際、
店員から「お出口までお持ちします。」と言われたらどうだろう。
「大丈夫。逆に気まずいからやめて」と思うだろう。
ここまでの話を要約すると、
「気遣いの押し付けは、相手を不快にさせる」という事がよくあるという事だ。
しかし、ここに気付かずに毎日不快をばら撒いてる人もそこそこいる。
例えば、
エレベーターで津野ともう1人しか居ないのに、[開]のボタンを押し先に出させようとする人もそうだ。
「有難う御座います!って言わなきゃいけねーじゃん面倒なんだけど、2人出るくらいじゃ扉はしまらないから勝手にでてよ。」これが本音。
このたった2人しか居ないエレベーターの行動に対して、「有難い!何て良い人だ。心地いい」って思う人はいるのだろうか。
上司、部下の関係ならまだ気持ちは分かるが、全く知らない人で年上の方なんかに、これをやられたら最悪だ。申し訳なくて「勘弁してよ」ってなる。
●気遣いというものは、サラッと気付かれない所でやるのが1番綺麗なのではないだろうか。
「気を遣ってます感 満載の気遣い」を受けて気持ち良い人なんて日本人の1割もいない気がする。
タクシーのおじさんが、ドア閉めるボタンを使わずに わざわざドアを閉めに来る行為もだいぶ気まずい。。。
逆に●気付かれても 気持ち良い気遣いは、
「勝手にやる」が最強だと思う。
飲食店では頼んでもいないのに勝手に水が出てくる。これは世界的に見て凄いことだ。
水の大国 日本ならではだろう。
とても粋な気遣いだ。
「勝手にやるシリーズ」で、もう一つ
メイクさんの荷物を持ってあげる時も
「勝手によいしょ」が1番だ。
アシスタントに「メイクさんのトランク持ってあげて!」と伝えると 気がきかないアシスタントは
「持ちましょうか?」と声をかける。
さて、メイクさんは何と返すだろう。お察しの通り
「有難う。大丈夫よ。」だ。
声をかけたせいで、結果として持たせて貰えない。
じゃあどうするか、
「手をトランクにそえて、失礼します。」と言って勝手によいしょである。
そうすると、「有難う!」と言われトランクを持てる。コレが気遣える人との差だと思う。
大前提、同じ撮影隊のstaffと、メイクさんが認識してないと、ただの不審者になるので、そこは気をつけないといけない。
このように、遠慮がちな日本人に対しては、
勝手にやる事が正解だと思っている。
スタイリストとして、貴重な時間を共有し、居心地の良い空気感を作るのに、命をかけている。
とにかく心地良い。ストレスフリーのチームをどれだけ作れるかが、勝負だと思う
今日もサラッと気遣いをしよう。
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