アシスタントがいつか一人前になるように。

プロフィール

社内でアシスタントがコーディネートを組む模擬実践を行っている。それを津野がチェックしてチェックして、何回か擦って磨き上げたコーディネートにして本番に臨む。

「師匠🟰タレントさんだと思って衣装チェックに臨んで下さい。」といつも言っている。

今朝チェックしたら、1つの衣装案に対して 1コーディネートしか出していない。。。靴がない。ベルトがない。インナーがない。。。

これを目の当たりにすると、一気にテンションが下がる。晴れ晴れとした春の気持ち良い天気も一気に曇天だ。。。本番の衣装合わせだったら1発アウトだ。それがわかっているだろうに 1企画に1案しか出さないは

よほどの自信家か、先の読めない大馬鹿者である。

津野はもうスタイリスト14年。その相手に1体で勝負を挑んでくるのは無謀である。これに対して、我々上司は丁寧に「何故それが駄目なのか」を説明しないといけない。上の義務といえば義務なのだが、なかなか骨の折れる作業である。

アシスタント希望者は スタイリストになってから失敗しないように、スキル上達の為に修行に来ているはずだ。しかし、そこそこの期間 毎日出勤すると、メリハリがなくなるタイミングがくる。

フィッティングにしてもそうだ、タレントさんが「襟を折って縫い留めて欲しい」と言ってるのにボーッとして動こうとしない。

新人が、スーパースロウで着せてて、編集もカメラマンも待っているのに、加勢しない。それを見てるのは非常にきつい。

「そんな毎日毎日気を張れない」と言いたいのか知らないが、毎日毎日気を張っていないと今のポジションを築けなかった自分としては、納得いかないわけだ。

媒体のスケールがどんなに小さくても、モデルが一般の方でも、「津野さんチームにお金を払って良かった。スタイリングして貰って助かった」と思えるお返しをしないと、失礼であろう。

 

人は楽な方 楽な方に流れていく、それを止めるストッパーになる人が社内にいないといけない。難しい問題だ。

さて、今日はリースで5件回った。

うち2人は社長さんが対応してくれた。

ポップアップショップの準備で大忙しの社長と、受注会で九州をぐるぐる回る社長だった。皆さん忙しそうだけど、楽しそうだった。笑ってた。

自分も洋服ブランドを持って分かる事は、彼等のとんでもない努力だ。

家賃の高い東京で事務所を構えて.人を雇い、服の売上だけで、生計を立てる事がどれだけ難しいかがわかる。

食事と違って服は数着あれば困る事はない。数年間服を買わない人だってザラにいる。

あっちこっちで、

「◯◯というブランドが売れている。ポップアップをしたら1日で50万売れた」など、聞きたくもない情報にさらされながら。自社ブランドの普及に勤しんでいる。とても直向きでカッコいい。

ブランド側の立場に立って初めて見える世界を

毎日見るようになって、商品を売る事の難しさを知った。今や世の中の洋服屋全てを尊敬している。

ウチのアシスタントも、将来自分のアシスタントがつく日が来るだろう。その時に初めて

逆の立場に立ってみて、

「津野さんの気持ちが分かる」と言われるよう 今はアシスタントの嫌われ者を買って出るタイミングなのかもしれない。

ではまた、コーデチェックに行ってきます。準備万端である事を願う。

今日は運悪く熱が38度ある。どこから貰ってきたのか日々の疲れなのか。

早く帰って明日に備えよう。

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