スタイリストはやる事が沢山ある。現場立ち会いもすれば、リース、返却、クレジット送信、リサーチなどなど。
段取良くサクサク終わらせないと、睡眠を削る事になる。隙間隙間でリースアポを済ませ、返却は遠いプレスから事務所に向かって返す。[プレスの営業時間前に遠くまで移動し、戻ってくる方が効率が良い為]
車があっとしても、電車で行く方が早ければ電車に切り替える。など効率化に日々勤しんでいる。
とにかくスタイリスト業は時間との勝負、制限なく業務に励むと、毎日帰りは遅くなり、睡眠時間は削られ、体調不良となり、業務に集中出来ない日常が繰り広げられるわけだ。
どれだけ頭よく時間を作り出せるかに、かかっている。具体的にはどうするべきか。

・遠方まで衣装を取りに行くなら、送って貰う
・足で回って衣装を探すより、ネットで探す
・資料は8割の完成度で良いから、素早く提出する
・分かりづらい指示がきたら、必ず画像で共有する
(文字だと個人によっては、捉え方が異なる)
・何時までに終わらせると宣言し、自ら時間を縛る
・毎日師匠と細かい所まで打ち合わせ、情報共有する
この辺りだ。特に最後が肝心である。
師匠とコミュニケーションを取って進めると、無駄な時間を大幅に潰す事ができる。会社は結局、決定権のある人をどう上手く扱うかにかかっている。
打ち合わせとは、言語化すると
【考えを共有して作業時間を減らす行為】なので、労働時間を減らすなら、決定権のある人とのオフラインの打ち合わせが、最も効果的ある。
なぜオフラインか、、、。それは、表情や言い回しの微妙なニュアンスが、伝わり易いからである。

効率の重要性を前述したが、そればかりを求めると失敗するケースもあるから注意だ。
例えば、
撮影は基本的にタレントさんが入ったら、直ぐに衣装を決める。衣装が決まったら、使わない服をいち早く持ち帰って、返却準備に回す事が、効率の面では最適だ。しかし、効率を重視した結果、非効率になる事態が多発している。
非効率というのは、撤収した服や小物を急遽戻さないといけないケースが多いという事。
戻す理由は、撮影までの間に、
・タレントさんの気分が変わる
・共演者が同じ色味
・決まった靴が足に合わない
などである。タレントさん側からしたら当然「まずは撮影優先でしょ。予備持ち帰らないでよ。」という意見だろう。
従って、箸にも棒にもかからなかった衣装は撤収しても良いが、候補に上がった衣装数点は必ず残す必要がある。
当然と言えば当然だが、「効率!効率!」と毎日毎日頭に唱えていると、肝心の現場主義を忘れがちになるので注意しなければならない。

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