TikTokで150万フォロワーのいる、
ショートドラマ制作ごっこ倶楽部×テレビ局のドラマの衣装合わせだった。今回はテレビで活躍する役者×ごっこ倶楽部の俳優のダブルキャストだ。
自分達だけで始めた「ごっこ倶楽部」のコンテンツも、今やテレビ局とタッグを組んでやるまでに成長したかと思うと非常に感慨深い。
ドラマの衣装合わせはとにかく、物量が半端ない!洋服6ラックパンパン、車2台での配送となる。車がないstylistはこの時点でOUTである。
今回は庶民の役で、1体決めるのに5体くらい持って行ったが、
制作の意向、監督の意向、タレントさん本人の意向もあり、「これだとオシャレ過ぎる」、「もっと地味に」「バックはもっと安いやつに」なんて意見もあり 本番まで持ち越しで、集め直しになった服が何点か出てきた。失敗である、、、。
もっともっと深く考える必要があった。。。
1発で全てを決められなかったのは、大変申し訳ないが、これから撮影本番まで5日
どう集めるかに集中しようと思う。
2024年1月クールのドラマ「ブラックガールズトーク」も卒業生のミキの補佐をしながら入ったが、なかなかのボリュームだった。
45分8話のドラマではあったが、キャスト全員をやるとなると、事務所は大荒れ!!荷物まみれになる。
つくづく、stylistは場所・スペースに左右される商売だと思う。
stylistの中には、ドラマのstylistさんを主戦場とする人も沢山いるが、津野としては彼等は「尊敬に値する」。ドラマstylistこそ、頭が良くないと出来ない。
読解力、先読み、記憶力、危険察知能力、想像力など数々の能力が必要となる。
バラエティや雑誌を主軸としている津野からすると考える事が多過ぎて。痒いところまで手が届かない事がある。そもそも本を読む事が苦手だった過去もあり、まずはその克服からスタートしている、、、。
ドラマは何が難しいか、、、具体的には、
●その時の役者の心情を意識して、暗いトーンの,服にするとか。
●このシーンは夢に向かって進んでるから、晴れ晴れした色味でとか。
●お金持ちの役だけど、実は貧乏だから このデザインはおかしいとか。
演者の「心」と「服」が比例している必要がある。更には監督の考えと少しの相違があってもいけない。それが本当に難しい。。。
役者と同じように台本を隅から隅まで読み込んで、その人物像に合わせた服提案を要求されるから大変だ。
単純にカッコよく、可愛くする方がどれだけ簡単かを思い知らされる。
ここで「ドラマの衣装」さんと、個別の俳優担当の「専属stylist」の立ち位置の違いをお伝えしよう!
「衣装さん」は、役者全員の洋服を担当する。東宝コスチューム、松竹衣装、東京衣装などの衣装会社に所属されている方が担当することもあれば、
上記の会社等を独立されたフリーランスstylistが担当する事もある。
個別の俳優を担当する「専属stylist」は、
主役或いは.2番手の役者の「服と小物」を担当する。
なぜ主役,2番手かというと。
予算の関係で、全役者専属stylistは全員付けれるわけではないからだ。
主役の方か2番手の方がどうしても付けたい時に、芸能事務所からテレビ局に打診があったりする。
つまり、「衣装さん」のみで「専属stylist」がいない作品も沢山ある。
そして、忙しいstylistであればあるだけ
服を用意だけして現場につかなかったりする。現場に付かないという事は、衣装合わせだけして、
衣装は,「衣装さんに預ける」ということだ。この行為によって、衣装さんとバトルになるstylistは結構多い。
準備不十分なまま服を渡し、トラブルになって結局ケツを拭くのは現場の衣装さんとなったら、理解もできる。
予期せぬトラブルで服が汚れたり 破れたりする事もあるので、それを衣装さんが1から10まで対応すると揉めたりもするわけだ。
人と上手く仕事するのは、本当に難しい。。。
似た役職で間違えやすいのが、「持ち道具」さんだ。
彼等は靴、時計、バッグ などの小物のみを担当し、服は集めない。これがなかなか紛らわしい。
ドラマ、映画などの映像作品は、期間も長いので、毎クール毎クールお受けする事も出来ないが、単発のショートドラマが世の主流になると、受けれる本数も多くなるので、
是非ショートが世に普及してほしいものだ。
その中でもごっこ倶楽部、BUMPは、
これからのショート界を引っ張って行く黒船かもしれない!!
乞うご期待である。
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