イベント会場でタレントの衣装合わせをした。比較的頂いたイメージ通りの服を集めた。服の様子から色味までそのまま持っていったら、第一声目に「イベントで踊るので暑い。インナーはもっと軽くしたい」と言われ方向性をガラッと変化させられた、、、。
手持ちの予備でコーディネートを組み合わせ、事なきを得たが、タレント▶️マネージャー▶️スタイリスト と情報が流れていく中で、間に入る人の数だけイメージが崩れていく。
今回の例で言うと、まず【踊る情報】が来ていれば,ウールのJKは用意していないし、中は軽めのTシャツにする。既にその時点でコーディネートがズレている。
我々スタイリストの力は、企画や設定に寄せる力である。モデルがどう言うテンションで衣装を着たいのか、企画から導ける最適な装いを弾きだす。海辺で撮影するのに、レザーJKを着ないように、背景(バックヤード)に寄せていく力が試されるのである。
間に入る人が細かければ細かいほど、イメージに近づくが、人を挟めた時点で多少なりともイメージはズレるものである。
ちなみに、当イベントでもう1着来たのだが、それもイメージと1番かけ離れた形の服装に決まった。。。その時に初めて気付いた。マネージャーから頂いた衣装イメージは、「イメージ画通りにコーディネートを作れ」ではなく、「50%程度この感じに寄せて下さい!」というイメージだったのだ。。。しかし、これは時既に遅しである。。。
我々がマネージャーに対して、もっと事細かくイメージを詰めていれば、あるいは直接タレントと話せていれば、この様な事にはならなかっただろう。。。

ただ細かく詰めれば詰めるだけマネージャーから面倒くさがられるので、バランスの取れた詰め方が必要だったと反省した。
今取り掛かっている別の案件も,間に人が挟まっている事で5倍難しくなっている。直接タレントと話ができれば済む問題を、間を通す事で、間の人の意見まで加わってきて、てんやわんやである。
タレントと制作が深く話し込んで、イメージが確立させてくれれば最高だが、今回の案件はそうではなく、全然着地しない。。。おそらく3者対面の最終フィッティングの時に、決まらなくて宿題が増えるパターンだ、、、。
変な話、暇なスタイリストで、その人の仕事が終われば1週間休み、、、みたいな案件ならいくらでも付き合ってあげるが、弊社は明らかにそうではない。複雑案件に使う時間のせいで、他が疎かになりかねない。
制作に対して「スタイリストにイメージを振る前に、しっかり事務所と話し合って貰って良いですか?」と強く言いたいのは山々だが、今回は、事務所と編集で牽制しながら話し合っているので、願いは叶わないだろう。
1日でも早くフィッティングを終わらせて、宿題に入りたいものだ。

タレント事務所▶️制作▶️スタイリストという構図は、ずらしようがない、、、。例えば、事務所のプロフィール撮影だったら、制作も事務所が行うので意見のズレは少ない。しかし、それ以外の媒体において、制作の能力次第でスタイリストの手間は、2倍にも3倍にも増える。
お馴染みのチームが同じメンバーをリピートするのは、このバグを少なくする為だ。初めての人を使って、無駄に自分の時間を取られたくないからである。つまり、沢山のチームに所属し、リピーターで潤っている売れっ子は、A社とB社の意見を取り入れて形にする能力が非常に高い。更にどのチームにも安心で使いやすいと思われている。
「この人が間に挟まっているから話が食い違う!進まない!面倒くさい!」と思われない様に、自分だけでも他者の内面が理解できる、丁寧で、安心感のある対応をしていけば、貴方は売れっ子と呼ばれるようになるだろう。
細か過ぎても面倒くさがられる、雑だともっと面倒くさがられる。丁度良いバランスで、人の気持ちを察知して行く能力を身につけよう。

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