スタイリストやアシスタントから人気のある、カメラマン、ヘアメイク、タレント、マネージャーの共通点は
●話しかけてくれる笑顔の人
である。
各セクションに何人かそのような人は居るが、好かれる人は皆さん、話しかけて来るし笑っている。
そして、いつも機嫌が良い。
逆に人気のない人は、
●嫌味をいう人
●衣装に対して否定の言葉から入る人
●いつも文句を言っている人
●下の立場の人に強い人
総評すると、「人を精神的に追い込む人」だ。
そりゃそうでしょ。と思うかもしれないが、自分でも知らないうちに、追い込む人も沢山いる。
アシスタントから「津野さんには、文句言わないくせに私達にはガンガン言ってきますよ」って人もいて、実はアシスタントからの内部告発によって、その素性はバレていたりする。
下の立場に強い人と言えば
津野のアシスタント時代に遡る。
ある大手のブランド(ルイヴィトンクラス)が、アシスタント津野の電話に、3週間出てくれないって事があった。
師匠からは「どうなってんだ!」とか、「早く繋げろ!!」と罵声を浴びるが、かけてもかけても出てくれない。痺れを切らした師匠がかけたら1発で出た。
相手は「中川原さんご無沙汰してますー🎵」と、随分ご機嫌な声だった。
後で周りのアシスタントに聞いて知ったのだが、この人はスタイリストの「アシスタントが大嫌い」で出ないと決めていた様だ。
間に挟まれて苦しい思いをするのはアシスタントである。酷い人だった、、、。
よくプレスから、「津野さんのところのアシスタントさんは、しっかりされてますね」と言われるから分からなかったが、
アシスタントの中には、ろくに電話すら出来ない人がいて、こう言われるのも多少納得する。
お怒りの原因はこうだ。
●撮影の内容を分かっておらず、「アポを入れろ!」と言われたから仕方なく電話する子
●過剰に、人見知りで 自分が何を言ってるかも分かっていない子
●ページ構成、売り日、企画の背景、師匠の意向も分からないまま電話する子
などなど、
特にメゾンブランド(マルジェラ、アルマーニ、ボッテガ等)だと、
●隣のページに何処のブランドが来るか、
●全身映るか、バストアップなのか
●1ページなのか、2分の1ページなのか
●映画の舞台挨拶なら その映画の規模はどんなものか
を気にされるので、
準備不足でかけてくるアシスタントとは話したくないと思っているのだろう。
お互いに言い分はあるのだ。
更に下の立場に強い人 第二弾は
ある雪の日、プレスで洋服を借りようと車を停めたら、目の前の車の前で立ってるスタイリストの女性アシスタントさんがいた。
師匠が洋服を借りて戻るのを待っているのだろう。
その日はマイナス2度で、プルプル震えていた、、、。
暖かい缶コーヒーをプレゼントしたら、めちゃくちゃ喜んでくれたが、周りを気にしている様子だった。
その後、津野がプレスに入ると入れ違いで よく知ってる先輩スタイリストが出て行った。
「なるほど彼のアシスタントさんか。」と思いながら、プレスの方に
津野「ねぇねぇ、雪降ってんのにアシスタントさん外で立って待ってたよ」と伝えると
プレス『そうなんすよ。stylistの◯◯さんいつもアシスタント外で待たせてるんですよ。
車の中で待たせるとか、プレスに連れて来るとかないんですよ。どうかと思いますよね?!』
と言っていた。
見え方は最悪である。精神的にも、肉体的にもアシスタントを追い込んでいる。
缶コーヒーを渡した時、アシスタントさんが周りを気にしていたのは、津野から施しを受けたり、プレゼントで嬉しそうにしている顔を師匠に見られたら、後ろめたいからだろう。
ある程度の理不尽なら皆さん許容範囲だが、意味不明な理不尽は敵を生む。気をつけなければいけない。
「人に愛される人になるつもりはない!」と言われればそれ以上は何も言えないが、どこか寂しい気持ちがする。
こう思うと、エンタメstaffの世界は少し変わった部分があり、アシスタントはアシスタントぽくしろという風潮が今だにある。津野はそれに賛成ではないが、
話しかけると「話しかけないで下さい。後で怒られます。」みたいな雰囲気のアシスタントも沢山いる。
う〜ん、なんとも悲しい世界。
実際にヘアメイクのアシスタントに話しかけて、そのために師匠への気遣いが遅れた子が 後で「話してんじゃないよ!ちゃんとみてろ。」みたいに怒られてる事もあって複雑だった。
カメアシの子も いつも気を張ってて忙しそうなので、こちらも気を遣ってしまう。
やるべき事を優先しつつ、上手に話す。
「仕事とトーク」のバランスを上手く配分出来る人が優秀なのだろう。
今日は「BLD」(ビルド)というダンスボーカルグループのイベントだった。
ここの社長の近藤氏は 津野のマネージャー時代の同期である。
彼は弊社のアシスタントから人気がある。上下の関係を気にせず アシスタントにも いつもフラットでニコニコ話しかけてくれる。
アシスタントという立場は非常に難しいもので、撮影のstaff間で自分が中心に話が回ることが少ない。日の目が当たるのは.入社した瞬間の物珍しさくらいで、その後なかなか日の目を見ない。
現場に津野がいると皆さん津野に話しかけてきてくれる。立場上 自分から師匠の仕事相手に話しかける事に抵抗がある子もいるので、話しかけてくれるstaffさんが大好きだ。
更に、近藤氏は こちらがお仕事を頂いているのに なぜか「こんな予算で申し訳ない!」と言って来る。人たらしである。こう来られると皆、この会社に協力しようとなるものだ。人を動かすのが上手。
上に立つ人はこうでないといけない。
近藤氏は特殊能力を持っている。自分の不幸が大好きでいつも、「こんな事あった」「こんな仕打ちを受けた」と、ケタケタ笑っている。
このマインドは最強である。どんなにしんどくても、挑戦し立ち向かっていける。見習うべきマインドの社長さんだ。
現在津野は43歳。周りを見ればほとんどが年下のstaffだ。媚びるつもりはないが 出来れば
「津野さんがいると場が明るくなる」と思われるよう目の届くstaffにはこちらから話しかけて、気分を良くして貰いたいものである。
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