写真集のフィッティングだった。津野は最後の1カット分は他現場がある為、立ち会えなかったが問題なく決まったようだ。
50代の女性大スターのフィッティングだった。過去何千もの衣装を着てきたであろう彼女だが、編集部からのショートパンツの要望には気乗りがせず、フィッティングをしてみるも「見栄え大丈夫でしょうか?」と不安気、、、。国民的スターは何でも着用出来ると思ったら大間違いだ。
我々は今回、タレントさんからご指名でお仕事を頂いた為、編集側の意見は聞くが大前提、タレントサイドよりの味方をして衣装集めをしないといけない。
編集が事前にオススメした服は、女優さんにとっては厳しいものも沢山。。。そこを掻い潜って上手く女優側をサポートする必要がある。
人の気持ちが分からないと話しにならない仕事である。
今回は熟練カメラマンが間に立って、仕切ってくれたお陰で問題にならず進めれたが、いなかったら困った事になっていたかもしれない。つくづくスタイリストは中間管理職だな、、と思う。

4/22に大阪モード学園に1年ぶりに講義に行くのだが、タイトルは「スタイリストはバランス感覚」にする事にした。間に挟まれて、【タレント❌媒体】の両者の機嫌を損ねる事なく、上手に仕事を運ぶ技術が問われるからである。
自分の思うように服を着せても駄目、媒体の言われるがままに着せても駄目、どんな状況でもAが駄目ならB、Bが駄目ならCという風にその場でサクサクコーディネートを作り替える能力がモノを言う。
津野は、A案で駄目なのに説得してなんとかA案で押し切ろうとするスタイリストが嫌いである。服の良し悪しは、コーディネートを見た瞬間の1秒で決まる事をしっている。もし初見で「着たいものがない、、、」となってしまった場合、2秒目以降は、既存のコーディネートを組み替えるか、それでもダメなら、サッと引くしか無い。それ以上既存の服でバタバタしても、互いの関係にヒビが入るだけである。
例えば、アシスタントから「今集まっているコーディネートで今週と来週の収録分までの2回分を決めたい」と意見を頂く。
運悪く良いものがなく、今週分だけがギリギリ決まった場合、来週分まで決めようとはしない。空気でもう1体は決まらない事が分かるからだ。ここを無理矢理にでも決めようとすると、人は離れていくだけ、、、マイナスプロモーションとなる。
服を見て数秒経てば勝負は決まっている。負けているなら潔く去って再挑戦しろ!と言う事だ。この潔さが大事である。

スタイリストは中間管理職、この辺のバランス感覚がとてもとても大事である。間(ま)の取り方を学ぶ事はアシスタントにとっては非常に重要で、窮地に立たされた師匠が「どう出て、どう引くか」を観察してほしい。
持って行ったものを組み替えても 決まらない事は目に見えているのに、再収集の提案もせずに、あり物でなんとかするような師匠なら 未来は無いだろう。
大前提 衣装決めはタレントの入り時間と同時に行われる。そこでダメでもメイク中に用意すれば問題ない。その労力を勝って出る人か、そうではないかはその後のスタイリストの成長に大きく関わるだろう。
言わずもがな、本番1秒前まで走り回る人が素晴らしいのである👍
お客様のために地の果てまで頑張れるかどうか、その精神力が試される職業である。愛があれば伸びる、お客様への惜しまぬ愛を忘れぬよう取り組んでいこう!!

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