朝の現場でアシスタントがヌーブラを忘れた。メイクは90分ある。事務所に取りに帰れる。直ぐにアシスタントを置いて取りに戻った。
よくあるパターンだ。ハマる靴がないとか、ハマるアクセサリーが無いって時も、メイク中に揃えたりする。
その度に車のある津野が、スタジオを後にするわけだが、今回はその時のアシスタントの対応に問題があった。
津野「ヌーブラは何処にまとめてある?」に対して
アシスタント『事務所の透明な棚にあります。』そう伝えられた。
事務所に到着し、その引き出しを開けるとヌーブラは5個ある。サイズバラバラ。さてどれを持っていけば良いか。。。聞き返した。
はい!ここまで。
クイズ何が問題でしょう。
男の自分は、大抵女優の着替え部屋には入れない。中には「下着見られても良いから、中にいて」と言われて外に出ない女優さんもいるが、基本外だ。
ヌーブラに関しては、デリケートなので 全てアシスタントに任せてある。つまり、サイズは分かってない。
この津野の状況を踏まえると、「棚にあります」は説明不足という事になる。
ここからがどの職業の人にも当てはまる教訓だ。
失敗したら
「もうそこまでやらなくても大丈夫!と言われるまでやれ!」そう教えている。これが、人と上手くやる教訓である。
過去の若手のほぼ全ての人がスタートでは、それが出来ない。なので、稀に出来る人が見つかると「おっ!」と胸が高鳴る。
何度か謝って終わり。「誰でもやれる事をやる人」に価値はあるだろうか。「この人は素敵!」と言われるだろうか。
真ん中は1番ダメだ。極端でなければ人なんて付いて来ない。やるならトコトンやる。やらないなら初めからやらない。
真ん中の人が突出した結果なんて出せない。そういうもんだ。
今回のケースで言うと。
「ヌーブラは、何番目のココにあって、この中にS sizeがあって、サイズのシールが貼ってあります。分からなかったら、ずっと携帯触っておくので、連絡頂けますか?他のアシスタントにも連絡します。早朝ですが連絡が着いたら、玄関に出す様に伝達しますので、申し訳御座いません。」
このくらいの情報量は必要だろう。
償いの気持ちで、これ以上やる事がないくらいの情報量を渡す必要がある。
過去に車をぶつけたアシスタントにも、何度も同じ事を伝えた。
謝ったら終わり。「お金払います。すみません。」と伝えたら終わり。それを何年間もやられると「いつものパターンか、、、」この子もそれまでの子か。。。そう思う。
そうやって皆、気づいたら独立していく。
決してお金が欲しいわけではない。考えるといくらでも.やれる事はある。しかし、考えようとしない。そこを考える力が将来の明暗を分ける。
何でも真ん中はダメだ。極端でないと。中途半端な人は中途半端に終わっていく。それは抗い(あらがい)ようの無い世の流れだ。
様々な世界のトップに君臨する人は、皆 極端だ。そして、トップに君臨した世のリーダーが求めている人間は、決まって「面白い人」だ。
この面白いの中には、「関心」、「尊敬」が含まれていることを見逃してはならない。謝罪1つにしても頭がもげる程考え、どうすれば相手の関心をひけるか活路を見出す力。上司でも気付かないアイデアを発見し、行動に移す行動力のある部下ほど「尊敬」に値する。
これが,習慣になっている人は最強である。どのジャンルでも必ず高い位置に就く。
極端といえば、ボクシングのメイウェザーだ。その極端さは「名言」として残っている。
彼は、5階級制覇のチャンピオン。50戦無敗のまま引退した、ただ1人の選手だ。
津野が言うまでも無いくらい有名な言葉だが、
彼の言葉に
【あいつが休んでいる時、俺は練習している
あいつが寝ている時、俺は練習している
あいつが練習している時、勿論俺も練習している】
こう残している。
まさに極端の最たる言葉である。隣の人より、人間性で上回る事は簡単ではない。
気遣いであれ、謝罪であれ、感謝であれ、業務時間であれ、極端で無ければいけない。
「そこまでやらなくても大丈夫。」そう言われるまでやれ!この言葉を頂いて初めて人は許される。信用を勝ち取る。
これが初めに独立した ありさの時代から アシスタント全員に伝えてきた弊社の家訓だ。
どうせやるなら、師匠に語り継がれるほどの伝説を作って欲しい。そう言う人は何処にいても伝説になる。
「失敗したら、試されていると思え!
失敗を信用に転換出来る大きなチャンスだ!」
そう思って生きて欲しい。
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