スケジュールを埋めれるマネージャー

プロフィール

舞台を中心に活動する役者に対して、内容の良くないオファーが多かったため全て断った結果、丸一年仕事が無くなった人がいる。

1ヶ月やる事がなくても廃人化するのに1年だ。暇が嫌いな人間には、耐え難い苦痛だろう。

役者もスタイリストも同じ人気商売だ。

いつまで自分に需要があるかどうか分からない世界」にいて、1本を次の1本に繋げようと、日々目の前の仕事に集中している。

どんなに最高のパフォーマンスが出来たと思っても、次の仕事が来ない事も沢山ある。時に、周りから落ち目だとか、オワコンだとか言われながらも 人生棒に振るわけにはいかないので、前に進み続ける。

そして、いつか誰かが認めてくれるのではないかと頑張る。それをずっと繰り返している。

ずっと売れ続け、需要の絶えない人なんて、全体の5%未満だ。。。

この役者さんに対しマネージャーさんは、舞台で活躍の場が無ければ、映像で立ち向かおうと決断し、ドラマと映画を驚く程 沢山入れた。

ドラマは数多くあれど、芸能人の数は3万人。ある程度番手の良い役なんて、取り合いである。そこにかなり良い番手で1年埋め続けたのだ。

マネージャーさんは業界歴23年、過去には日本一忙しい女優のチーフも務めたキャリアの持ち主。流石の手腕であろう。

勿論、役者さんの能力のベースもあっての事ではあるが、長年芸能界に籍を置いた津野からしても、今年は驚く量の作品に出演されている。

この役者にとっては、映像系のファンを取り込む最高の1年になったに違いない。

また来年からは舞台で埋まっている様で、今年は《似た様で違う活躍の場》を用意されたわけだ。

スタイリストは、なかなかこの様にはいかない。ドラマ中心にやっていた人が 来年はファッション誌で活躍するというケースはほぼない。

逆にファッション誌をやっていた人が、急に翌年からタレントばかりのスケジュールにはならない。

何故そうなるか、、、。答えは、他ジャンルの知り合いが居ないからである。ここにおいて、タレントとの違いは、「仕事を持って来れる人が専属でついているかどうか」である。つまり、マネージャーだ。

仕事の大多数は知り合いからの依頼。

よって、幅広く活動の場を広げたいなら、アシスタント期間から幅広い層と知り合いになる必要がある。 どの層にもニコニコして親しみやすくしておく事だ。

中にはカメラマン、ヘアメイク、スタイリストが所属する事務所を選んで、そこから仕事を広げようとする人もいるが、ある大手の事務所ですら、事務所からの仕事はほぼないという。

基本的には、スタイリストのマネージャーは、請求書出しとスケジュール調整だけなのだ。スタイリスト事務所のマネージャーさんは、売上の15%〜20%を頂いて事務所運営に回している。

TV1本30,000円で4,500円しか事務所に入らない。10人所属がいたら、半分が稼働して1日で稼げる金額は22,500円。

それが1ヶ月で、675,000円、自分の給料と、家賃を差し引けばなくなる。

そして、所属10人もいたら事務だけで手一杯。所属アーティストの営業まではやってくれないのだ。

今日はタレントとスタイリストの《マネージャーの違い》について説明した。

スタイリストは専属マネージャーがいない分、他人に頼る事なく、自らの力で活躍の場を広げて行かなければならない。

タレントの様に専属マネージャーみたいな人を付けるには、貴方のことを紹介したくてたまらない人物を、この業界に散りばめておく必要があるだろう。

そうなると どういう戦略で毎日を過ごすだろうか。

津野の解答は【柔軟な対応の出来る、抜群に人当たりの良い人】が良いと思う。

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