今週は撮影がかなり少ない。ここぞとばかりに髪を切りに行ったり、歯医者にいったり、飼い犬のワクチンを打ちに行ったり、ゆっくりした時間を過ごしている。
3月、4月はバタバタしていたので、久しぶりにアシスタント達もゆっくり出来ている。
以前、同じように暇だった期間にアシスタントの未来に聞いた事がある。
「アシスタント全員が毎日毎日違う現場に行けるように、もっと沢山仕事ほしいよね?」と。すると彼女からは
「いや、そうでもないです。」と言われた。。。
津野的には
「師匠として、沢山の撮影現場を経験させてあげないといけない!!!だからガンガン仕事取らないと」と思っていた。
いわゆる勘違い野郎だ。
アシスタントは、そこそこの仕事量で寝る時間も確保出来て 健やかに暮らしたいっぽい。とはいえ仕事は重なる時は重なるし、暇な時は暇。うちは仕事の依頼が来ない限りは、自分でスケジュールを決めれないので基本は待つしかない
津野はマグロのように動き続けていないと ダメな人ので、この期間に事務所のスペースを拡張したり、ストックを整理したり チマチマ動いている。
未来は銀座に金魚を見に行ったようだ、、優雅なもんだ。。。
人間の敵は「孤独と暇」だ。この2者は寿命を縮める。
弊社は人が多いので孤独ではないが、暇は続くと悪影響しかない。
ポッカリ撮影が空くタイミングは必ずくる。過去にも度々あった。
その際は「ダメだダメだ!!仕事がなかった時代を思い出さないと!!」と自分を鼓舞して 営業活動行うようにしている。
こう考えると危機感を呼び覚ます為の「暇期間」は必要かもしれない。
「孤独」に関しては、卒業したアシスタントから良く言われる言葉がある。
「津野さん。1人は時々寂しいです。」これは歴代のアシスタントに複数人に何度か言われた。
stylistになりたい学生には、無縁の話かもしれないが、多くのstylistはフリーランスの孤独に悩まされる様だ。
アシスタントをつければ、話は別だが、弊社のように仲の良いstaffが集まるのは稀である。採用を続けても合わない人ばかりで、アシスタントをつけるのを辞めた人もいる。
更に、アシスタントを育てる作業が苦手だから、一生付けないってstylistも多い。
そうなると必然的に1人となり孤独を感じる事もあるようだ。
撮影が毎日、あるいは週の大半が撮影となってくれれば、毎回沢山の馴染みのstaffに会えるので楽しい。しかし、そこまで行くのに長い期間と努力を要する事もある。
独立直後1年〜2年の「暇と孤独」が、
アシスタント期間よりも何倍も辛いと言われるのは納得がいく。
何処かの集団に属していて、やる事がある事、ゴールがある事がどれだけ楽かを思い知る。
インターン生や学生が「アシスタント期間を乗り切れるか」心配なようだが、独立後の「暇と孤独」に比べれば随分楽なもんだ。通過点にすぎない。
なので、これからアシスタントになる人は、気軽な気持ちでこの世界に入ってくれば良い。
続く人は続くし、続かなければ辞めれば良いだけだ。人生が終わるわけではない。
津野のところが駄目なら、違うスタイリストに就いてやり直せばいい。選択肢は沢山ある。
「1つのところで職務を全うするべき!!」みたいな変な固定観念で 未来を潰す事はやめて欲しい。
25歳の時に突然マネージャーを辞めて、
「メイクさんになろっかな?stylistになろっかな?」とフラフラ考えていた津野が、結果として18年stylistが続いている。キッカケは「なんとなく」でもやり出すと本気になるもんである。
コメント