名古屋モード専門学校の講義に行った。
毎年の事だが、生徒さんは、就職先のスタイリストに対して、「絶対この人じゃなきゃダメだ」と思っているようだ。
気持ちも分かる津野だって昔はそうだった。しかし、若かりし津野の様に20人もアシスタントを落選したり、メールも返って来なかったら、そんな事も言ってられなくなる。
そんな事よりも一早く所属先を決めたくなるわけだ。
そこにまだ行きついてないのかもしれない。
返ってこないDMを待ち続ける時点で、時間の無駄である。ダメなら次、ダメなら次と切り替えていく逞しさが必要かもしれない。
憧れのスタイリストに期待して上京したが、「性格が合わない」という事だってあるわけだ。4月からウチにきた3名は、1ヶ月やってみて「弊社の雰囲気は違う。」と思ったらしい。
となると、学生のうちにインターンという立て付けで、1ヶ月行かせてもらって、「本アシスタントと同じ扱いで勉強させて下さい」とお願いしたら、
その場所が貴方にとって「正解なのか」、「不正解なのか」より分かるだろう。
インターンとアシスタントではやる内容が3倍違う事を知って、自己申告する事をオススメする。
何度も言っているが、とにかく就職の最大のリスクは人だという事を心に刻んでほしい。これはウチだけでなく、全ての企業で「人が最大のリスク」だ。

今回は、名古屋モードに着くや否や、生徒からの質問状をサプライズで頂いた。
その中から抜粋して質問数の多かった内容を答えよう。
●スタイリングの時の注意点は?
①媒体の企画、②タレントの好きな服、③マネージャーの目指す方向性の服、三者の中間を探って持っていく。
●スタイリストとして活躍する上で大切にしている事は?
その日あった仕事仲間に、「今日津野と会えて楽しかった」と思われるように仕事する
●スタイリストになるキッカケは?
マネージャー時代にみたスタイリストが、自分で自分のスケジュールを決めててキラキラして見えた
●ずっとブレなかったことは?
本番が回るその瞬間まで、タレントが着たい服の探し物を諦めない。
●スタイリストをしていて1番幸せなことは?
衣装が決まって、後は行くだけの海外ロケ
●挫折した時の乗り越え方は?
こもってないで動く!人に会う!!発見は外にしかない。
スタイリストという、この世の中ではニッチな職業を見つけた貴方は幸せ者である。しかも、フリーランスを目指すのなら更に幸せ者だ。
誰かの下で働くという期間は、修行の時だけで十分。
その後の人生のハンドルは、自分で握っておけば事故っても諦めがつくものだ。
やりたい事をやり、自分の意思で決断し、人生を楽しんで頂きたい。

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