「邪魚隊」の玉城くんの舞台挨拶だった。
他キャストのマネージャーで、昔お世話になったマネージャーがいたので、話した。
ひょんなことから、当時のアシスタントに対してクレームを言われた。
「津野さんは、いつもいないからアシスタントの●●ちゃんと一緒になる事が多くてね。それで、コーヒー奢ったりお菓子渡したりしてたのよ。
でも、津野さんからは何もお礼がないから、報告しない子なんだ。。。と思って嫌な気分になってたの。」と。
確かに津野は服を決めたら、リースへ行ったり、次の現場に行ったりする事が多く 外す事は多い。ただ,そういう時に粗相があってはならないので、
「頂き物は必ず写真に撮って送ってくれ」と伝えていた。これがウチのルールだ。
どんなに小さな飴ちゃんでも、頂いたら御礼を伝えないといけない。
むしろ小さければ小さいほど、「こんなんで御礼言われるの?しっかりしてる」と驚かれる。
ただ、アシスタントからしたら面倒な事だろう。「一度その場で御礼伝えたら、それで良くない?」と勘違いすることもある。
しかし、今回のような事もあるのだ。
人の管理下にいる期間は、自分の苗字が会社名に変わったようなものだ。その家の住人として見られる。
子供が犯罪を犯すと、その親の育て方を叩くように、会社の人間が粗相をおかすと、社長と会社が叩かれる。
マネージャーや取引先の中には、細かい人も沢山いて、その人の基準に合わせないと無礼だと思われる。
結果として、基準を相手に合わせる事で 部下は「しっかり者」と言われる。
簡単にいうと、めちゃくちゃ細かくなれば「無敵」という事だ。そこに付き纏うのは、「面倒くさい」という感情。この「面倒くさい」を打破できない人は多い。
大抵、細かい取引先の決まり文句は
「ウチだから良いけど」だ。
ウチの現場だから許されるのよ。と言って
実はかなり怒っている。それを最初に伝える事で、言い方をソフトにしようとしているだけだ。
友達にもいないだろうか、「私だから良いけど」とか、「別にいんだけどさぁ」と言って、その後に文句がツラツラくる人。その人達の本当に言いたいのは、100%の文句だ。
別に良いならホッとくさ。許せないから伝えるわけだ。価値観が違う人への怒りである。
津野は言ってくれる方が「マシ」だと思っているので、最初の枕詞は聞き流しているが、単純に怒られている。
更にそのマネージャーさんは、テレビ局などで、元アシスタントに会った時に「挨拶」もされないという。困ったもんだ。見てないところでコレをやられると 津野はどうしようもない。。。
当然彼女に今後仕事が行くことはないだろう。
「笑顔」と「愛嬌」がない子は 困ったもんである。人に引っ張りあげて貰えない。逆に「笑顔」と「愛嬌」さえあれば、センスが無くても 知らない世界へ連れて行ってくれる。
ただその2つを持つ事もセンスだったり、するので難しい問題である。
stylistのアシスタントは皆、独立を狙っている。弊社は大体3年〜4年だ。(期間は仕事の運び具合と、後輩の教育により変わる。)
ただ、数年頑張れば、師匠のクライアントから仕事が貰えるケースがあるのだ。これは他業種だとあり得ない事だ。普通は親会社からクライアントを引き抜くと訴えられる。
過去7人も独立者を出したもんだから、沢山のクライアントが津野から離れていった。津野も人間なので、ずっと一緒に仕事したかった人も沢山いるが、stylist業界は、そういうものだ。
クライアントが離れても当時の部下から感謝されたら、それで良いと思っている。
何が言いたいかと言うと、たった数年の修行期間くらい、「勝手な行動はなし!」と言う事。「郷に入ったら郷に従え」で、ルールを守って生活してほしい。
アシスタントが自分の判断で動きたい事くらい分かる。世界の人 皆がそうだ。でも、それは自分が社長になってからだ。
1人立ちすると好きに判断して動いて良い。それでいて 誰も貴方を叱らなくなる。そこにプラスして仕事に溢れたら、もう毎日が天国である。
その日を夢みて日々を頑張ってほしいものだ。
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