stylistのキャンセル料はどうなってるか

プロフィール

舞台挨拶がキャンセルになった。

登壇者のコロナ感染によるキャンセル。久しぶりだった。流行っていた頃は、かなりの量の仕事が消えた。

stylistは単発の仕事が消えただけなので、ダメージは小さいが、舞台中に舞台が飛ぶ事も良くあり、舞台俳優はビクビクした3年を過ごした事だろう.

「お金のでない稽古」で長期間時間をとられて、本番が飛んだら損害は計り知れない。

stylistのキャンセルに関しては、直前であれば衣装のリース代くらいは貰える。ギャラの半分くらいだろうか。そのくらいは請求してもokだ。

ただ衣装のリース代以外にかかった交通費や、手間代はどうするんだ?といつも疑問に思っているが、クライアントは そこまでは触れてくれない。

stylistは「もの集め」が全てだ、別件のスケジュールによっては撮影の大分前から動いている事もある。例えば2週間前から動いていて、1週間前にキャンセルとなると、

「直前ではないから良いだろう」という、「憶測」から キャンセル料に関しては一切触れてこないクライアントが多い。

洋服屋のアポの電話、下見の交通費、駐車場代、手間代など色々かかってはいるものの、「お金お金」というstylistになる事も避けたいので泣き寝入りである。

stylistの仕事の力の入れ方は「準備8割、現場2割」だと思っているので、正直直前で半額請求だと足りないと思っている。

料金の交渉は難しいものだ。自分マネージャーを付けるとどれだけ楽だろうかと感じる。

料金に関しては、先週トラブルがあった。

あるアーティストの仕事2体、撮影3回を15万で受けた。

その後、おびただしいほどの衣装案を送ってもOKが出ない。ここ1年で1番衣装案を出しただろう。しかも、めちゃくちゃモードな服ばかりだ。

そもそも絶対数が少ないし,予算も限られている。なかなか適応した服が見つけられなかった。

結果として、

安い物ではokがでないので、結局高い服を提案するしかなく それによって やっとokがでた。膨大な量の時間を失った。

この時点でウチは稼動費的には大赤字だ。そして、都度都度。衣装費の相談はしているが、お金は出せないという事。。。これは参った。。。

受けた責任もある為、このまま高い服で撮影する事になった。結果として、頂く額よりも多い金額が衣装費で消えた。

クライアントからお金が捻出 出来ない為、リース屋に値下げ交渉はした。しかし、受け入れてくれるわけもなく、ただただ 洋服屋と関係だけが悪くなった。

最終的にギャラは全て衣装費用で消え、手間代 技術費20万相当は払われなかった。

最後の最後に、泣きついたが、

「自社のアーティストに払うギャラが無くなるから、無理だ。15万で受けたのだから 仕方ないでしょ」と。

自社のアーティストに好きな服を着せてあげて、ギャラを払って、外部業者は泣いてくれだ。。。

予算が決まっているのなら、高い服を諦めて貰うという選択をとる「舵取り」をしてほしいものだった。

自社タレントが可愛いのだろう。

当然と言えば当然だが、「同じ案件は受けてはいけない!」という教訓だけが 残った。

stylist側としては、初めましてのタレントさんが「どの程度の服」で納得してくれるか分からない。しかし、その事情は関係なく初めに予算が決められる。

集めてもない段階で、予算内にいけるかどうか判断するのは、極めて難しい。。。

このような苦い経験を積み重ねることで、経験値を増やし、スタートの段階で「交渉術」を身につけるしかない。

そこそこstylist業をやって来たが、まだまだ「甘ちゃん」だと言う事が分かった。後二、三歩先を読んで行動しないといけない。

失敗は人を強くする事を信じて、次から同じ間違いを踏まないように心がけようと思う。

独り立ちすると誰も助けてくれない、だからこそ、自分がしっかりしないと 経営が悪化しアシスタントに払う給料もなくなる。

しっかり、売上を出していく地盤の固い会社を作っていく必要がある。会社は「売上と利益」が全てだ。これを上げ続けなければ、アシスタント共々解散である。ここ10年アシスタントに給料を払えないなんて事は1度もないが、いつ何が起こるか分からない。

そこに必要なのは、他でもない営業力だ。

自分が沢山の会社から指名を取る事が、自分の周りを幸せにする唯一の手段だと理解し、日々仕事と向き合おう。

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