今日からインターン生がくる。
「インターン生は何をしに来るか」に関しては2つだ。
●社内の人間を見に来る
●仕事を覚えに来る
逆にこちらは何を見るか
●人間性 のみ。
インターンの子達は「人と仕事」を見に来るわけだから、仕事を作ってあげないといけない。
弊社はファッション誌のように、
1日に何体も着替えるような仕事をやっていないので、4名のアシスタントで手は足りている。
具体的には、
タレントさんが入ってきて、
1体着る服をきめたら、撮影までメイク待ちして、撮影もアシスタントが直すので、見てるだけだ。 それで1日が終わってしまう。手伝う事なんてほぼ無い。
インターン生は長い時間見てるだけで、暇を持て余す。
そのため、仕事を作ってあげないといけない。
しかし、やれてもアイロン 、靴の底ばり、荷物もちくらいだ。そんなの30分あれば終わる。底ばりもほとんどの媒体でやらないので、本当にやる事がない。
タグ取り、タグ付けに関してはアシスタントにやらせないと、つけ間違えるリスク、タグ自体を無くすリスクがあるので、管理は任せない。
インターン生は、普段の仕事の流れもわかっていないので、アポイントの電話をかける事はないし、返却も車で行くので、乗ってるだけ。
結果、専属アシスタントの中に「インターン生でもこなせる仕事を作る能力のある人」がいない限り、インターン生はタダ突っ立ってるだけになる。
上記を予見して、津野は明日から使う靴の底貼りは全てインターン生、アイロン も全てインターン生。と指示を出した。
本来コレは,アシスタントが自発的に考えてやらないといけないが、お節介で支持をだした。
その夜、事務所に行って打ち合わせしようと思ったら、全て底ばりが完了されてあった、、、。
「、、、。」
わざわざ、インターン生に仕事を作ったのに、それをアシスタントがやってしまった。
しかも、アシスタントしかやれない仕事をほっぽらかして、底ばりをやっていた。
「なんでこれやった?」と聞くと、途中までやったので、終わらせてしまったとのこと。
改めて言う、
インターン生が欲しいのは仕事だ。やる事がない事は1番不幸なことなのだ。
「何もしないで良いから、見てて」と言われるほど辛い事はないだろう。だって、やる気満々で来てるから。
つまり、彼等の仕事を奪うことは「やり甲斐を奪う」事に直結する。
この道で先に生きた人間の使命は、スタイリストの仕事の「魅力」を伝えること
それをみて次世代は育っていく。
魅力を伝えるには、その手前にある
「やりたくないけど、やるべき作業」を体験してもらわないといけない。
「こんなのやりたくねーよ。」って作業をクリアした先にしか、魅力的な事は無いという事を身をもって教えていかないといけない。
その【作業】を休む暇なく作ってあげる事が、本当に優しい先輩なのだと思う。
アシスタントは頭を使え、手を使うな
手を使う作業は新人に任せろ。それが、相互にとって幸せな仕事の形である。
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