上司は嫌われる。これはどの会社もそうだろう。社長、幹部、上司というのは、売上にコミットする必要があり、組織の気を引き締め、期限を守らない部下を叱責しなければならない。
人は管理しないとサボる生き物だ。上司の目配せがその抑止欲となる。
よって、基本的に自分のペースで仕事したい部下にとって上司は、目の上のタンコブであり、出来れば避けて通りたい人物。
では、社長、上司は嫌われるものだと思ってガンガン行けばいいのか、、、これは違う。嫌いな人に土足でガンガンで入られることは万人が嫌な様に、そもそも上の者は好かれていないといけない。好かれている者が嫌われ役をやるから、響くのである。
これを理解した上で後輩指導に励むと効果を生む。
仕事をする上で人に好かれるという行為は、仕事を取ってくるにも必要、社内で後輩指導をするにも必要、全てに置いての必須科目なようである。

1人で大方の仕事が完結してしまうスタイリストにおいては、後輩指導云々は基本どうでも良いが、外部の人 取引先に好かれる能力は必要となる。
人が人を好きになる為の条件として、津野が1番にあげる能力は「自分から話しかける事」コレに尽きる。
日本人の全員が「話しかけられ待ち」だと理解しよう。
よって、話しかけると好きになってくれる。
知らない人が大多数の世の中で、1つの撮影と言えど、話さないまま終わるスタッフも沢山いる。
例えばスタイリストだと、カメラマンのアシスタントや、ライターなどはそうかもしれない。
あと、代理店の方、音声の方、照明の方もそうだ。
上記の方々はシビアな言い方をすると、 仲良く話す必要はない。効率だけを考える人は、話さないまま一日を終えるだろう。しかし、ほとんどの人が注意しない上記の部分にこそ次の出会いの種が詰まっている。
例えば、仕事に専念する事が当たり前のアシスタントさん。彼等は普段から師匠がいる手前、遠慮して話す機会が少ない。だからこそ、こちらから話しかけると 何年にも渡って覚えてくれるし、独立後に仕事を振ってくれたりする。
津野はココから沢山のお仕事を頂いた。特にカメラマンのマルコはよく振ってくれる。
ライターさんもそうだ。
ライターは編集と仲良くしていれば、仕事に溢れるのでスタイリストと敢えて仲良くなる必要はない。しかし、ここに話しかけ仲良くなる事で、編集を紹介してくれたりする。
効率ばかりを追い求めてはいけない、非効率にこそ人は愛情を感じる。人や犬は時間を、かければかけただけ愛情を感じてくれる。時間=愛情である。
「津野さん!アシスタント時代に話しかけてくれたのが嬉しくて、、、」と沢山の人から言われる様に、コレからもこちらから声をかけていこうと思う。

こうして、人を自分の虜にした上で、注意したり、指導したりすれば、その言葉は相手にバシバシ響くだろう。
「この人の話なら聞いてみようか。」そう思われると、教育はうまくいく。まずは人に好かれた上で、嫌われ役をやる。指導者はこの手順が必要になる。
コメント