雑誌で、ブランドさんのタイアップの物撮影だった。物なので、撮影当日は 服を撮影台に置く所から撮影まで、カメラマンが主導で動く。
昔はスタイリストが服を置いて、凹んでる部分に綿を詰めたりしていたが、今は物専門のカメラマンが自分でやってくれる。。。大変有難い。
確かにスタイリストがやるよりも、その何倍も量をこなすカメラマンの方が【服置き】は実力が上だろう。
では、スタイリストは何をするか、、、。
スタイリストは、決められた服をPRESSルームに取りにいき、JKのボタンをつけて、タグや仕付け糸を外して、直ぐに撮影出来る状態を作る。
服を現場に持っていき、撮影に立ち会い、撮影が終わった翌日に、お借りした服を返却して、値段/ブランド/問い合わせ先を、PCや携帯で打ち込んで編集部に送る。
数日後、間違ってないかの確認文(校正チェック)が届き再確認して戻すという感じ。

なんだか編集部の助手のような動きをする 物撮影は、特殊な現場だろう。
雑誌はページ単価なので、モデルに着せようが物撮影しようがギャラは同じ。後はスタイリストの向き不向きの問題である。
今回の撮影に対して、タイアップを依頼したブランドは、4ページで400万円の広告料を徴収されるわけだ。。。
400万円を回収するには、基本的に1000万円〜1200万円売上を作る必要がある。
ジャケットは11万位なので100枚売らないと広告費をペイできない。
世界的なブランドなので、難なく支払えるし、100枚くらい売れるだろうが、ポッと出のブランドには、かなり重い額である。
津野もブランド事業をやっているが、雑誌全盛期でもない現代に400万円の広告費は、ブランド側としては大勝負となる、、、。改めて広告の費用ってエゲツない、、、と思ってしまった。

ちなみにルイヴィトンやGUCCIといったラグジュアリーブランドが、裏表紙や巻頭に広告を出しているが、彼らは値段すら出していない。つまり、売る気がない。では何故ページ100万円の広告を②ページ分購入して、見開きで出すのか、、、。それは
ブランドのイメージを届ける為である。。。
彼等はイメージを売っている。誰もが見る大都会の交差点にデデン!!と店を構え。知っているのに買えないことで、人間の物欲を煽る。
知っているけど、買えない。ココを作るのにどれだけの大金を使っているのだろう。
同じブランド事業を営む津野としては、勉強になる事ばかりである。

物撮影は無事に終え、編集部からは「3日後までに、値段やブランド名の書かれた掲載用の書類をくれ」と言われた。
今回は服9着なので大した事ないが、これが100着でも200着でも3日で提出。それなりに大変である。
弊社アシスタントは、別現場の探し物をしながらも3日以内にクレジットを送る。達成しなければ、アシスタント全員にご飯を奢るルールだ。
余裕もないアシスタントに飯代奢りはキツいので、皆死ぬ気で提出する。頑張れ未来のスタイリスト😌
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