仕事の依頼は基本、LINEかメールで事前に連絡がくる。おそらく、懇意にしているマネージャーさんが「このスタイリストに連絡して下さい」と連絡したのだろう。
一昔前までは、いきなり電話がくる→アドレスを伝える→メールのやり取り。という流れだったが、電話をかけてくる人 自体が減った。
お陰で電話によって、自分の時間を強制的に遮断される事がなくなったので、少し楽になった。
忙しい時にかけて来られて、取れなくて折り返しするが繋がらない。
という非効率なラリーがしんどいので、メール文化はwelcomeだ。
メールには皆、会社名、住所、名前が入っているためコレが「令和時代の名刺」となっている。
つまり、メールが名刺代わりとなるわけだ。
ここにスタイリングした案件のPDFを貼れば、入金される。紙の請求書を郵送するという文化が無くなった。
結果として、紙の名刺もいらなくなった。
名刺アプリを使って、丁寧にストックしている人も沢山いるが、津野はメールを検索すれば直ぐに担当者を見つける事が出来るため、アプリは使っていない。
にも関わらず、名刺交換は相変わらず頻繁に行われている。最近は、名刺交換がつくづく面倒になってきた。
令和時代に名刺交換はタダの儀式だ。
先に渡さないと失礼とか、話しかける為のキッカケとか、しょーもない儀式。
それを毎分どのビジネスマンもやっている。
正直、呆れている。
20年前の大学時代は肩書きに憧れた。
ホリプロ マネージャー 津野真吾
オスカー マネージャー 津野真吾
スタイリスト 津野真吾
この先頭に来る強靭な肩書きに憧れた。
「ここがフジテレビ、日本テレビだったらどれだけ頭が高いだろう!!」そう思っていた。
実際オスカーに入ってから手渡された名刺は、
「ルイヴィトンが作ったのではないか?」というくらい、ピカピカしていて、気分を天高く連れて行ってくれた。
いつしか、転職や時代の変化とともに
会社名のブランドよりも、個人のブランドを重視するフェーズに入り、どれだけ自分の名前をブランド化するかに力を注いだ。
そして今や、
「名刺なんて必要ない。それよりも自分の存在を1人でも多くの人に覚えて欲しい!」と
思うようになった。
学校の講演会では、
「1000枚の名刺交換よりも1回のインパクト」と言いまくっている。
毎日毎日名刺を配るビジネスマンの何%が、存在や名前を覚えられているだろうか。。。。
おそらく、95%くらいは覚えられていないだろう。
名刺交換をする行為自体が独り歩きして、
肝心の人物像を覚えてもらう事が、おろそかになっている。
これでは、今の世の中に成果は残していけないだろう。
ところで、
名刺交換のタイミングで何%の人が思い出になる話をしているだろうか、、、。
なんやかんやで津野も常識はあるので、名刺交換を求められたらする。
その瞬間にゴングが鳴らされたと思って、インパクトを残すよう 攻撃にでる。
まずは
●身なりがどうかのファッションチェック、
●その人が誰に似てるか、そっくりさん探し
●相手の名前の字面に、突っ込み所がないかなどなど。
例えば、
●相手が坊主頭ならしめたもんだ。
「最近 何やらかしたんですか?」と質問したら、会社でミスを犯した訳ではないと、言い訳してくる。
●色物のパンツを履いている人なら、
「アンタみたいな日本人が必要なんだと、日本の指導者のように奉る」
●役職の文字数が長いと
「もっと簡単に書けと指導する」
初対面で注意をする人なんかいないから、絶対覚えてくれる。
この様に、何かを残すと1ランク上に位置付けてくれる
ちなみに津野の名刺は、洋服関係とわかる様にタグの形になっているし、香り漬けしてある。
大体の人は名刺が面白いと、容姿を誉めてくれる。そこで一言「オシャレだろ?」と自慢する。
さらに、「匂ってみて!」と、伝える。
そして「オシャレだろ?」と自慢する。
この2回で津野の人間性は伝わる。視覚と嗅覚を抑えれば他とは差別化ができる。
どうせやらなければならない「名刺交換」ならそれによって、ステージが上がるプレゼンをするべきだ。
しかし、冒頭でも伝えたが、名刺交換がビジネス上 大事な事とは一切思わない。
アメリカ🇺🇸で名刺は
「連絡手段を伝える為のツール」としか思われてないので、渡さない前提となっている。その代わり、初めに握手する。
そこで体温を交えて 互いの人間性を交換するのだ。名刺は必要であれば、帰りに渡すくらい。メモ帳感覚だ。
片手で渡す人だっている、それくらいのもの。
デジタル革命により、メールで互いの連絡先が分かるようになった今、本当に必要なのは
肩書きより個性だ。
会社の名前が弱くても、生き残れる様に自分の価値を上げていく事をオススメする。
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