CM撮影が無事に終わった。今回は4名分の衣装を担当した。
仕事の流れは次の通りである。
①マネージャーさんから、CM依頼の連絡を頂きスケジュールを押さえられる。
②制作、監督とzoomで衣装打ち合わせを行う。
③打ち合わせを受けて衣装費の上限金額の打ち合わせを行う。
④広告主と代理店・制作会社が行う会議(PPM)までに衣装候補を送る。
⑤PPMによって決まった衣装を購入・リースし、撮影までに揃える。
⑥撮影までにウエストを詰めたり、袖を詰めたり、サイズ調整を行う。
⑦本番
この様な感じである。

我々スタイリストが最も忙しいのは、②〜③の衣装集めの間。そこを乗り越えれば後は楽なものである。たまにPPMで決まらなくてそこから「本番迄に別候補を用意する。」という事もあるが、稀である。
衣装集めをスムーズに終わらせるためのコツは、②zoomの衣装打ち合わせで、どれだけアイテムを絞れるかである。
先方は最低限必要な条件を揃えてくれるが、細かい色やデザイン・季節感・小物までは考えていない事もある。
それをどれだけ打ち合わせ中に壁打ち出来るかが、スタイリストのスキルだ。
集中して、考えられる疑問を全てぶつけることができれば、最短の時間で物集めが終わる。
絞るだけ絞ってから、モノ探しをスタートする事をオススメする。

広告撮影は、特殊な設定がない限り服がメインでは無い。企業さんの届けたいメッセージがメインである。つまり、オシャレである必要はない。
だからと言ってダサくする必要もないが、最低限企業の届けたいメッセージの邪魔にならない「シンプルな色・デザインで形の綺麗なもの・素材が良いものを選べば◎」である。
このように媒体に合わせて、スタイリストが何を求められているか、察知する能力が必須である。
ただ、予算があるという意味では、広告をボーナスと考えるスタイリストは多いだろう。テレビ、雑誌等に比べるとギャラの数字の0が1つ違うため、生活の安定、会社の安定のためには、定期的に広告を取っていきたいところだ。
しかし、広告仕事をとるためには
・事務所さんとの関係を良好に保つか
・監督とめちゃくちゃ仲良くなる
この2つが有効である。いずれにしろ人を取り込む能力が必要である。次はいつ広告撮影がくるやら、その機会を楽しみに待つ事にしよう。
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