プロのスタイリストが「全てのコーディネートの正解を導けるか」と言ったらNOである。
例えば「世界コーディネート選手権」なるものがあったとして、優勝者が1番コーディネートが上手いわけではない。
理由は、テーマに合わせた最適なコーディネートは人によって異なるからだ。上記の優勝者はおそらく、審査員が好きなコーディネートだったと言うことにすぎない。
例えば撮影現場では、津野が選んだアイテムではなく、アシスタントが自主的に選んだ服が採用される事も多々ある。
弊社は、津野もアシスタントもリースに行く。津野はアシスタントがリースするものを確認し、「コレを借りて欲しい」とお願いはする。しかし、
「津野が選んだものだけリースしてくる【ロボット的な思考】はNGとしている。」
従ってアシスタントが単独で「良い」と思って集めたものもある。
事務所で開封して並べた時に「何でこの服借りたんだろう、、、」と疑問視するアイテムもある。しかし、津野としては その意味不明なアイテムが、現場で選ばれる事も多い。
結論、アシスタントの方が目が良かったという事である。
津野はスタイリストの中では顧客が多い部類に入るだろう。しかも、スタイリスト歴は15年。脳内には、老若男女 数多くのデータが蓄積されている。
にも関わらず、学生あがりの2、3年のアシスタントが選んだアイテムが採用される。
これは人間が完璧でない証拠であり、師匠の人間性を見ずに、コーディネートが好きなだけで そのスタイリストのアシスタントについてはいけない証拠である。

突然だが、
「早く行きたければ、一人で行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。」というアフリカの諺(ことわざ)はご存知だろうか。
これは、組織を巨大化するには 1人の力ではどうにもならないと言う事。お客様の満足度を上げるには、チームで協力する方が効率が良い事もある。
過去のアシスタントの中には、津野よりも高い能力の人間も沢山いた。
・この色の組み合わせは考えつかない、、、凄い
・ここにアポイントを入れる発想が凄い
・現場で思い付きで、「サングラスある?」と言ったら、「あります!」と持ってきてるところが凄い
なんて事は多々あった。言わば、主体性の塊のようなアシスタントである。
対象的に台本や、場所すら見て来ない「人任せな馬鹿野郎」もいた、、、。

話は逸れるが、上記のように主体性があるかどうかに関しては
目的地に着いた際の「車を降りるスピード」で分かってしまう。。。
・一緒に事務所を出て、「現場に着いた瞬間に自分から車を降りるタイプ」は主体性のあるアシスタントだ。
・逆に、「津野が降りるまで降りようとしないアシスタント」は主体性のないアシスタントか、「仕事がわかっていない新人か。」である。
なぜ「車を直ぐ降りるアシスタント」が主体性があるか、、、理由は、下記である。
・場所を予め調べていて、津野が迷ったら誘導しようとしている
・大体⚪︎時⚪︎分に目的地に着くと先読みしている
・早く荷物を下ろして、「師匠を駐車場に案内しよう」と言う気がある。
・「⚪︎⚪︎さん着いたよ」と、師匠に少しでも無駄な声掛けをさせないよう努力している。
この辺だ。
逆に、「車から なかなか降りないタイプ」は、その他の「頼み事」に対しても、
・言われて初めて重い腰を上げる人任せなタイプ
・頼み事自体を忘れているタイプ
である。このように主体性のない者は
「自分は右も左も分からないから 全ての現場、リース先には 自動的に連れて行ってくれる」と思っている。。。
前日にスケジュールを穴が開くまで見て、シュミレーションしていない証拠である。

以上のことより、主体性を持って仕事に臨めば、師匠のコーディネートを超えることだって多々ある。自分が「これは⚪︎⚪︎さんに似合う!」と思って持っていったアイテムが選ばれると、仕事はドンドン楽しくなるだろう。
主体性さえあれば、そんなに好きではない仕事だって好きになる。
元銀行員のマネージャーさんがいる。彼女は銀行員時代 好きでもない金融業で、「新規顧客を取って表彰される事にハマった」と話していた。
どうせ同じ給料ならば、終わり時間を見ながら取り組むよりも、主体性をもって「何かを成し遂げよう」と思って取り組んだ方が良い人生になる。
新社会人が面接で問われるのは、
「何処の大学だったか。」「勉強はしてきたか。」ではない。
・コミュニケーション能力は高いか
・主体性はあるか
・チャレンジ精神
はあるかである。
主体性をもって、「楽しくない事も楽しくしていく能力」を身につけよう‼️
コメント