ギャラの相場は知っておけ

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広告の多様化によって、ギャラの設定が難しくなっている。一昔前までは、テレビCM(動画+静止画)しかなかったが、2010年以降はWEB CMが出てきて、最近はSNS広告まで出てきた。

テレビCM時代は動画ギャラ30万〜50万、静止画20万〜30万のレンジだったが、WEBが出てきた頃は「半額でお願いします。」と言われていた。

しかし、2019年にテレビCMの露出量をWEBが抜いた辺りから、WEBもテレビCMと同じ高い水準となってきた。

そして、今はSNS広告が出てきた。X、インスタグラム等で「インフルエンサーが1投稿でいくら貰える。」といった類のものである

我々スタイリストでも、テレビCMに比べて出稿量(露出)が少ない事は分かるが、いくら請求して良いかは分からない。

とりあえず、分からないなりに、「30万でお願いします」と伝えたら、速攻で電話がかかってきた。

「津野さん!それは逆立ちしても払えません。。。」とめちゃくちゃ焦ったトーンで拒否られた。なんか申し訳ない事をした。。。だって分からないんだもん、、、😅

結果SNS広告はテレビCMの20%しか払われない。10万円〜15万円で衣装費込みといったところ。ちなみに、テレビCMに関しては 衣装費も別で30万予算があるので全然違う。

ただ、企業の予算にもよるので一概に20%とも言えないのが、現状である。

スタイリストとしては、「服を集めてお届けする」という意味では全く同じ事をしているが、頂ける金額が異なるのは不思議な事である。

金額に関しては、独立する前にベースの金額を分かっていないと 驚くほど搾取してくる制作もいるので、注意である。

とある広告代理店に関しては、衣装費込みで100万円いけるのに、30万と言ってきたりする。これは随分乱暴なやり方である。予算を抑えたい気持ちは分かるが、スタイリストに知識が無ければ取りっぱぐれる。

津野は独立当時、映画の舞台挨拶が最低でも50,000円取れることを知らずに20,000円で喜んで受けていた。

自分の取り分を考えないギバーは、搾取対象者である。知識で武装する事が生活を守る事になるので、注意である。

先日、後輩スタイリストが慌てて服を集めていた。「どうしたの?」尋ねると あるスタイリストがテレビ制作会社に対して、許可もなく衣装費100万円近く請求してて、制作会社が困ってスタイリスト変更を申し出た。その白羽の矢に当たったようだ。

モデルは超有名俳優で、司会者、、、乱暴スタイリストは、その俳優の指名したスタイリストだったようで、制作会社も逃げられなくなったのだろう。

こういう詐欺みたいなスタイリストがいると、本当に厄介である。御自分のブランディングだから外野が文句を言う事でもないが、業界全体の質を落としかねない、、、。

しかもそのスタイリストは55歳くらいだ。。。尊敬出来ない、、、

津野は40歳になる手前に、5個上の先輩から「お前、ギャラ調子乗りすぎ!」とお灸を添えられてからは、三方良しの金額を提示してきた。

作り手良し、依頼者良し、自分良し。これが敵を作らない唯一の方法である。

ビジネスは「どれだけ味方の量を増やせるか」の競争である。業界に長く居座って尊敬されるには、真っ当な相場を知っておく必要がある。

ギャラの事は どのスタイリストも秘密にしているので、なかなか勉強する機会はない。少しでもこのブログで知識を高めてくれれば幸いである。

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