CMでラベンダーのスーツを用意する事となった。そんな色のスーツ世の中にそうそうない。
日本中 探したが1点しかない。それでは衣装合わせに心許ないので、写真には出てくるが、売り切れのラベンダーのスーツを見つけた。それを制作者に渡し、見よう見まねで復元させた。
1から作るとなった場合、値段は高いし時間はかかる。しかし、利点もある。サイズ感を気にしなくて済むのだ。
モデルの体型に合わせれるのはラッキーだ。基本的に芸能人は細すぎて、借り物はブカブカ。なので、毎回詰める手間がある。それが無くなるわけだ。
そして、仕上がったスーツをみて膝から崩れ落ちた、、、。ウエストが小さ過ぎる。。。入らない。
アシスタントに問い合わせたところ、サイズ表を渡して「この人のサイズで作って欲しい」とお願いしたようだ。
すると、その数字通りのウエストで仕上がったというわけ。
一見素人が聞くと何の問題も無いが、基本的に本人のウエスト+4㎝で作らないとパンツはキツイ。
それは、スタイリストとしては常識なのだが そこまで気にしてあげられなかった。
担当した新人のアシスタントは、「サイズ表通りはNG」と分かっておきながらも、スッカリその基本を忘れていたのだろう。
本当は、コレを受け取った際にどうしないといけないか。。。その瞬間に着てみて、サイズ感を確認しないといけない。
その時点でサイズの問題に気付けば、その場で対応出来た。
それが、プロに頼んだからと安心しきって、翌日津野がチェックするまで事務所にかけてあったという話だ。。。
更に言うと、ウエストが入らないだけならまだいいが、生地も薄く裏地がないと自然光で透ける状態で仕上がっていた。パンツ丸見えである、、、参った🤦
コレは完全に作り直し。
1つの仕事に対し。任せられた人間は、入念に入念に仕事を進めないといけない。
「本当に大丈夫かな?本当に大丈夫かな?」と怖がる気持ちが大事。
ただ慣れてくるとコレを怠ってしまう。人のことを言いつつも、自分も同じ様な事をしまくってきたから文句も言えないが、一応リーダーとして注意はした。
毎度同じ事を言っているが、マメであればマメである程、仕事ができる。大雑把は大敵である。
ましてや、CM、、、●億円のお金が動く巨人の一部となる衣装である。
もっともっと入念に進めないといけない。
撮影までまだ時間があるし、製作者のスケジュールも取れてるから問題はないが、アシスタントにとっては良い失敗になった。
また同じ事を次にしないよう頑張って欲しいものだ。
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