量と質、どちらを貫くと成功するか

プロフィール

津野の1番の得意技は量である。量を稼ぐ方法で、今まで生きてきた。撮影本数を増やし、お客様数を増やし、業界に知り合い数を増やす。

地味に、毎日毎日1人づつ知り合いを増やす事は人生の目的である。

生涯目標は「人に囲まれて生きる。」そのため、個人的に量は昔から大事な要素であった。

三井住友銀行の原点、江戸時代初期を生きた三井高利は、量を稼いで一大財産を築いた財閥である。

彼は、実兄の嫌がらせを受けて東京に居られなくなり、28歳で親の世話の為、江戸から関西の松坂に戻った。この時「高利は、もう終わった、、、」と言われていた。

しかし、そこから商売上手な母の元で52歳まで教養をため、兄が亡くなったことをきっかけに 再度上京。呉服「越後屋」を立ち上げこれが当たって財閥入りした。

当時、呉服屋は大名に対する「ツケ払い」が当たり前だった。しかし、肝心の支払いが滞る大名が増え、周りの呉服屋は潰れていった。そんな中、ツケ払いではなく「平民に現金で安く服を売り捌く」という常識破りの方法で財を成した。

成功の鍵は量だった。一発でドカンと稼げる大口(大名)を捨てて、庶民に走る。薄利多売で売りまくる。

こうして「常識」だった習慣を断ち切り、独自の路線を走ったことが成功に繋がった。そして、三井財閥を作り上げた。

僭越ながら津野と同じ方法である。

しかし、令和の現在は中小零細企業の薄利多売は、貧乏まっしぐらだと後ろ指を刺されている。沢山売れるのは、沢山作って単価を下げ、目一杯多く売れる大企業の特権なのである。

津野も先月まで、チュロス屋を営んでいたが 隣にミスタードーナツが出来ていたら 4年もたなかっただろう。

一般的に個人が勝つには、単価を上げて、数を減らし属人性をあげて 人情で買ってもらうしかない。だから、愛嬌が必要になってくる。その理由は、愛情で勝とうとしなかったら、価格で大手に負けて一気に廃業に追い込まれるからだ。

だから、アシスタントには「愛嬌だ、愛嬌!!」と伝えている。

しかし、スタイリストは一般企業のように一筋縄では行かない。それは、スタイリストが価格が決められないという点にある。テレビや雑誌には既定の金額というものがある。広告も希望額は伝えれるものの ある程度 既定額の様なものが存在する。。。

そうなってくると、量を稼がない限りスタイリストでは裕福になれない

ただ量を稼ぐにも、1人では限界がある。弊社税理士の話では、スタイリストに限らず「1人のフリーランスが アシスタントなしで、稼げる限界は年間3000万円迄、それ以上は厳しい」といっている。これはおおむね当たっている。

年3000万円は、月250万円。これを稼ぐとなると毎日83,000円稼がないといけない。スタイリストだと ざっと1日に2本の撮影である。ここまでくると遊ぶ時間、家族の時間は無くなると思って良い。

スタイリストにとって成功の法則は、質なのか、量なのかという議論は、スタイリスト自身の考え方によって異なるだろう。

有名な方のスタイリングだけをピックアップして、若手のスタイリングを断る人も沢山いる。このような人は、仮に若手の役者のスタイリングをしたとしても、自分のインスタには出さなかったりする。

結果として、あのスタイリストは「有名な方を沢山担当するスタイリスト」だと思われブランド化する。

しかし、津野はそうではない。どれだけ「沢山の人の人生に関われるか」に重きを置いているので、有名な方ばかりにスケジュールを割く訳ではなく、均等に時間を割いている。インスタも均等になる様にお世話になった方の顔を並べている。

スタイリストとして「どちらが正しい」は無いが、この方法で10年後もまだスタイリストとして生き残っているなら幸せな事である。

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