タレントの事を1番思っているのは、タレント本人。次に会社の人。
我々、ヘアメイク、スタイリストはチームと言っても外部の人間だ。外部とはいえ長年お仕事をしていると仲が良くなるため、タレントさんからは信頼関係をおかれるようになる。
ここで大事なのは、事務所のマネージャーとタレントの間で上手く立ち回る事だ。どちらの意見も取り入れ、上手く立ち回らないと自分の仕事がなくなる。
過去を振り返ると、この「間に挟まれる問題」で我が人生は右に左に変化した。
マネージャー時代は、自分よりヘアメイク、スタイリストの方がタレントと親密な関係にあったため、悔しい思いをした。
タレントの事を想って仕事をしている事務所は蚊帳の外、、、。大事な人生の選択は津野ではなくスタイリストにしていた。それを見る度に 徐々にやる気が削がれていった。
まだ津野も若かったから幼稚な考えをしていたのだ。
「タレントの為に!」なんて思った時点で負けだった。自分の為に仕事をするべきだと後々知った。
結果、マネージャーを辞めてタレントの人生にもっと深く関わって行きたいと思い、スタイリストを目指した。
(他にもスタイリストを目指し理由はあるが、上記も理由の1つだった)
念願叶って、スタイリストになり、マネージャーよりもタレントと深い信頼関係を築く事に成功した。
すると、マネージャーからの嫉妬を受けてしまい、仕事を飛ばされた。
「津野はタレントの●●と付き合っている」と
意味不明な噂で事務所のマネージャーからは厄介者 呼ばわりだった。。。勘弁してくれ、、、
「タレントと深い関係を築いた事」がアダとなった。複雑なものである。
その反省を元に、マネージャーさんタレントさんの中間を取り続ける事が 大事な事に気づいた。
次第に、沢山の事務所さんと良い関係となり今に至る。
結論 中立の立場が最も自分の発展につながる。
若いスタイリストがタレントに入れ込んで、事務所から外されるという話を沢山聞くので、入れ込む比率をちゃんと計算して「スタイリスト道」を歩んでいくことをオススメする。
事務所さんは、タレントを制御したい。タレントの方向性を考えるプロだから当然だ。
タレントの長い人生を考え、プロとして右に行って欲しいと思っている。
しかし、外部スタッフに左の方が良いんじゃない?なんて言われると、たまったもんじゃない。
これをやられるとマネージャーは「指名してあげてんのに、ふざけんな、、、」となるわけだ。
面倒なスタッフにはなりたくないものだ。
下手に自分の意見を押して、彼等の選択がブレるような事になると、タダの厄介者。これだけにはなっちゃいけない。。。
いつだって両者の良き相談相手になる事も、スタイリストには求められる。
長く業界で働きたいなら、真ん中でいたまえ。真ん中でクセがない人が1番だ。
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