我々が担当する人は基本的に細い、ほぼ全員XSがピッタリだ。しかし、貸出用に置いてある各ブランドのサンプル服のサイズ感はM。ブカブカである。
毎日毎日詰める。よってココで必要なスキルは詰め方。
どう詰めれば良いか。どの部分で詰めるべきか。周りから見て分からないように詰めるにはどうすれば良いか。自ずと、縫えないと話にならない事は気づくだろう。
メディアは彼女達の顔を撮りたい。となると当然背中側の見えない所で詰める事となる。
ロングヘアの方のニットなら髪で隠れる真後ろ、スカートも真後ろが多い。
しかし、ロケでバックショットを撮られる時は、ウエストの真後ろでスカートを詰めているとバレる。
そうすると、後ろ目の両サイド2箇所で留めたりもする。「元々そういうデザインなの？」と思われるように、縫う技術が求められる。
更に、糸が外側に出ない様にするにはどうすれば良いか。針が出てきた所にもう一回、外側から針を刺す事だ。内側だけに縫い跡が残るようにしないといけない。
細い子は何を自慢したいと思う？細さである。芸能界では、ウエストがくびれているワンピースが求められる。少しでも太く見せたく無いのが、彼女達の素直な声だ。
トップス＋スカートでトップスをinして細く見せる方法は求められるが、流行りのオーバーサイズで肩が落ちているようなトップス、ウエストにボリュームのあるペプラムは求められない。
タフっと大き目に着るワンピースもOUTだ。
そして、80%の方がスカートLOOKを希望する。
パンツスタイルは、全体のフォルムが綺麗であれば問題ない。
パンツ希望は、芸能界が長い人、ロケ、年齢を重ねた方に多い印象だ。新人は大方スカートを持っていけば失敗はしない。
洋服屋が、メディアの広告を皮切りに服を宣伝していきたいと思うなら、
ウエストがくびれたワンピースや、細く見えるトップス、スカートLOOKを中心に貸し出しに出すとスタイリストが沢山集まってきてくれる。
ココで必ず抑えなければいけないのは、色。
モノトーンと別に1色は派手色があると良い。
皆さん色によって、自分に注目して欲しい。そして、隣の人と色被りしたくないのである。
とにかく、女性タレントはフォルムがネックである。
タレントさんの身体の武器になる部分、（ウエストが細いならタイトなワンピース、足が細いならショートパンツにする）を存分に表にだし、魅力を引き立てるよう心がけている。
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