元フジテレビアナウンサーのスポーツ実況 西岡さんが「一流のアナウンサーの技術」について語っていた。それによると一流は視聴者の0.5歩先を行く実況をするという。
具体的には、視聴者がもう少し手を伸ばせば手に入る。しかし、どう頑張っても手に入らない情報をサラッとだす実況である。
アナウンサーは競技前に選手にインタビューをする機会が設けられる。そこで事前に情報を聞き出すようだ。
🥋柔道のウルフアロンさんに取材した際に、最大の敵は韓国の選手だと語った。「その選手の得意技をVTRで何度も見て警戒している。その技が出た時に、切り返す。」という作戦を伝えて居た。
そして、試合は順調にウルフさんと韓国選手が決勝まで勝ち上がり一騎打ち。その試合の中で、韓国の選手の得意技を切り返してウルフ選手が勝ったというのだ。
相手選手の得意技が繰り出された瞬間にウルフ選手の事前準備を、サラッと実況出来た事が良かったと話していた。
これがサラッとではなく、過剰にドヤって実況してしまうと視聴者との距離が離れてしまって、寄り添えないアナウンサーの烙印を押されるという。このバランスをうまく保てる人が優秀なアナウンサーと言う事だ。

優秀なフリーランスも全てこれである。お客様にどれだけ寄りそって、0.5歩先の商品を提案出来るか、、、ここにフリーランスが売れる売れないが関係する。
例えば「全身赤は着れないけど、パンツだけ赤だったら挑戦してみようかな。。。」と言われて、赤パンツを着せる。そして、履いた瞬間にタレントさんの顔の表情をみる。
表情を見てそのままGOするか、辞めさせてあげるか助言する。その寄りそう力(分かってくれてる感)をどれだけ出せるかがお客様との信用度に直結する。つまり、着た瞬間の表情は絶対見逃してはならない。ここが全てだからだ。この顔を見るためだけに、津野は現場から現場に移動する。
ゆえに津野がいけない現場のアシスタントは、履いた瞬間、着た瞬間のタレントの心情を津野に伝える義務がある。
赤パンツを履かせて首を傾げた瞬間に、タレントより先に「これは無しかもしれません、、、」と背中を押せるかどうかが力量である。
スタイリストのような洋服のプロがオススメしても、タレント本人が着たくもないものを着せる事は出来ない。タレントさんも服の許容範囲を越えれるのは、0.5くらいのものである。1超えようとすると、、落ち着かなくなり、ソワソワして撮影どころではなくなる。
例えば、普段黒しか着ない人に、全身黄色を進めても着ないように、お客様に寄り添って どこまで可能性を広げれるか、最も良い落とし所に誘導してあげる。その能力をアシスタント期間に師匠を観察して、学んでほしい。
よって、学校1番のオシャレさんがタレントをオシャレに出来るわけではない。全てはお客様への共感と引っ張り方にかかっている。
では、オシャレさんに引っ張るには具体的にどうするか、答えは服の準備だ。1〜1.5までのチャレンジ服を多種多様に持ってこれるかどうか。中にはひとつ2を持って行ってみて、挑戦出来るかどうか試すのも良い🙆♀️
それを思うとスタイリストに1番大事なのは、相手の心を読む力なのである。

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