新人が「自分を表現出来る」ようになるまでには、「階段」がある。上の人は、その階段1つ1つを登る支援をして行かないといけない。
階段の1段目
体験させる事。
これはインターン。現場を任せてみる。クレジット書きを任せてみる。返却リストを作らせてみる。そういうところ。
まずは体験が1番に来るために、学校の教室に座って学んでいる人達には教える事が出来ない。座学で仕事を伝えることは不可能だ。
これは英語を勉強したのに、いざ外人が目の前に来ると話せないとの同じ原理である。
2段目
感じる事。
体験した上で、何をどう感じたか。やってみると難しさ、楽しさ、課題が見える。人によると落胆もあるだろう。
例えば、
スノーボードを🏂始めた際に。映像で見ていたのと、自分の足にボードを付けた時の不自由さに驚く。
3段目
考える事。
ココが最も苦労する階段だ。課題をみつけ解決しようと自問自答する段階である。
人によっては諦めて辞める人もいるだろう。それも大事な事だ、感じないと分からなかった事だから、体験した甲斐がある。
他の人には出来るのに自分には出来ない。ここをどう気合いで乗り切るかが、生死の分かれ目。
時間がかかってもいいから、1つ1つ丁寧に課題と向き合う姿勢が大事である。この「姿勢」が見えるか見えないかで、次の階段に行けるかどうか決まる。
この「姿勢」なるものを見て上の人は、Aさんに力を入れて教えようか、Bさんに力を入れようか判断する。
「怒られてるウチが華、怒られなくなったら終わり」これはよく聞く表現であるが、怒られなくなる事なんてない。怒られ続ける。なぜなら、怒る時、怒る側にはドーパミン(快楽物資)が脳内に分泌され気持ちよくなるからだ。
怒られるよりも任されなくなったら終わりだ。これは深刻。昔は「窓際族」と呼ばれたその人達は、窓際で定時が来るのをずっと待つ。こうなると、本気で仕事はつまらなくなる。
4段目
表現する事
ここまで登って来れる人は少ない。体験を通して、感じて、考えた結果、自分という存在をもって表現する段階だ。こうやった方が良い、このやり方の方が早い。などを考え出すと仕事が楽しくなる。
どのクラブにもいるリーダーがこれだ。
「自分が動かないと、このチームは負ける」という責任を持ち行動する。
例えばダンスチームに所属していて、初めは何一つ踊る事が出来なかった人が、いつの間にか振付を担当するようになる。この時に初めてダンスが楽しいと思え、表現の素晴らしさを知る。
上記のプロセスを下の者が体験する際に
上の人にできる事は、
①笑顔でいる事と、②支援する事だ。
当然、怒らないといけない場面は訪れるが、基本的には「笑顔」と「支援」。
その「笑顔」と「支援」を促すために 下の人は、努力を見せないといけない。どんな上の人間でも、注意の比率が大きくなり過ぎると心を失う。笑顔が出せなくなる。
そうさせない様に下の者は努力を忘れてはならない。ココで非常に重要なスキルは、「努力は見せる」ということ。見せられないと、上の人は気付かないものだ。
下がアドバイスや注意を聞くか聞かないかは、上の人の
「いつも貴方を気にかけています」という心が見えた時である。したがって、上は根気強く気にかけてあげないといけない。
アシスタントが表現出来る様になるには、最低でも1年はかかる。そこまで笑顔で接してあげよう。
コメント