イベント会場で仲の良いヘアメイクさんと同じチームだった。共通の知り合いであるstylistが所属事務所から独立して自分の会社を立ち上げたそうだ。
そこで、何で辞めたのか聞いた。
すると、「会社からお金が借りづらくなったから」だという。。。。
はて、、、何のことだろうか。
そのstylistはジャニーズの有名グループを数年間にわたり担当していた人だ。
LIVE衣装とか、音楽番組の前はメンバー人数分の衣装費が必要となる。振込は早くても仕事を終えて2ヶ月後とかになるため、それまで金欠になる。
それを補填する為に会社が立替金を出してくれていた様だ。。。そんな会社あるんかい、、、優しすぎる。
当然その立替金は、決められた期限までに返さないといけない。期限を超えると利子が発生するようになったという。それに納得が行かず辞める決断をされていた。
甘いっちゃー甘い。
例えば「ミュージックステーション」のギャラはメンバー1人あたり80,000円。そこに衣装費も含まれる。衣装費をどこまで押さえるかがネックになるが、メンバーが5名いたら、40万円。
衣装費を半分使うとして20万手持ちがないと仕事を受けれない。これは新人のstylistにはなかなかきつい仕事かもしれない。でも、20万ならまだ平気だ。これが紅白歌合戦となってくると、話は別だ。
嵐が5回着替えるという回があった。メンバーは5名1人20万まで、つまり1回の着替えでMAX100万円衣装費が飛ぶ事もある。これを5回やると500万円だ。
こうなってくると、手持ちがないスタイリストは受ける事が出来ない。でも、実績を作りたければ500万使ってでも受けたい人はいるはずだ。
しかし、500万もの大金。ない人がほとんど。
そう言った時に、会社にお金をレンタル出来ると鬼に金棒となる。
コレによりstylistとして1ステップ上に行く事ができかもしれない。お金は意外なところで必要になるもんだ。
紅白が終わって間もない頃、お金がソコをついて、津野に150万円借りに来たstylistもいた。津野はある意味アンポンタンなので,「困っているならお互い様」とサラッと貸した。
そしたら、返金期限になっても一向に返ってこない。問い合わせても「もう少しで入る」の一点張り、、、これは参った、、、。
結局、金を貸したstylistの目上の方に助け舟を出して、返金して頂いた。
金はポンポン出すもんじゃない、、、そんな事も分かっていなかった。。。
後から聞いた話なのだが、そのstylistさんはギャンブルが趣味で、衣装費どうこうではなく「ギャンブルのお金が欲しかった」ようだ。勘弁してくれ、、、
どの職業でも同じだが、仕入れに大金がかかり、後から回収という流れの職種は多い。
これを回避する方法は銀行からの借入だったりする。
stylistは「アーティスト系や広告系」以外は借入をしないまま、一生を終える人がほとんど。事業展開を考えないのであれば、基本的には借りる必要はない。
しかし、調子が良い時に「わざと」借りといた方が良かったりする。
なぜなら、紅白歌合戦やグループのスタイリングのチャンスが来た瞬間に借りたいと思っていても、銀行との関係性が出来ていないと貸してくれないからだ。
コレは津野も昔からずっと言われ続けていた。
いやいや必要ない金借りて、利子払うのも勿体ないから、、、と突っぱねていたが、
今年初めて信用金庫から1500万借りた。
すると、凄く満たされた気分になる。またコロナが来ても、数年はアシスタントに給料を払い続けられる。そして、津野はもともと節約思考があるので、無駄な事にはお金を使わない。
飲み会もいかないし、自分の服も買わない。であれば、精神的余裕だけ満たされる。これは願ってもない事。
心の余裕とは素晴らしいものだ。当然利子は払い続けるが、1500万借りて、MAXでも利子は月22,000円。
MAX利子の月を超えたらドンドン安くなるシステム。
これで心の余裕と。信用金庫との信頼を気付けるなら安いものなのかもしれない。信用金庫と絆を作っておくと、ヤバい!!という時に溜まった信用でゴンッ!とお金を貸してくれたりする。
しかも、利子は全て経費だ。
津野は細かい消費に対しては、無駄遣いはしないが「突然、事業を始める癖」があるので借りといて損はない。返済が終わったら、また借りようと思う。
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