アシスタントの卒業生が独立1か月もしないウチに訪ねてきた。
津野「どうした!?」
卒業生「仕事がなくて、どうして良いか分からずにきました。」
アシスタント3年〜4年間死ぬ程 忙しい日々を送った人が
いきなりスケジュールガラガラになるわけだ。そりゃ不安になるのも無理はない。
大体のアシスタントは卒業まで漕ぎ着けた安堵感で、10日くらい休む.旅行行ったり実家に行ったり様々だ。
ほとんど休みなしで数年過ごしたのだから無理はない。
ただそれもすぐ飽きる。
よく世の中の若者が老後はゆっくり仕事もせずに海の家でリタイア、、、
なんて夢を描いているが、そんなの夢でもなんでもない。
『人間は孤独と暇が大嫌いな事』を分かっていない。
精一杯頑張ったアシスタントも
独立したからと直ぐにお仕事を貰える事はない。まずは、お世話になった関係者への挨拶周りだ。
とりあえず、行けるところは全て行くように伝えた。まずは、そこから。
先日 1年前に卒業したアシスタントに手伝って貰った。彼女は1年かけてコツコツ種を蒔いて、
最近お仕事を沢山頂けるようになったようだ。
思い返せば津野も初めの1年はそんな感じ。とにかく種を蒔く事からスタートなのである。
今現在も師匠である津野だって営業している事を伝えたら、触発されたのか、
「津野さんでも営業ですか?私もっと頑張んなきゃ、今夜何人か連絡してみます。」
と、決意表明していた。頑張れ!!
その頑張ってる姿をみて、津野も頑張らないといけないと思う!相乗効果である。
さて、
営業は 業績低迷の回避策として考えられがちだが、目から鱗のアドバイスを頂いたことがある。
スタイリストとして、3年目抱えきれないほどの仕事を頂いてさばくのに必死だった頃、
番組制作会社のプロデューサー菅さんから忠告を頂いた。
菅さん「津野ちゃん最近忙しそうだね。忙しい今だからこそ、営業しておきなよ。忙しいスタイリストからの営業は効き目が大きいから」
この言葉 今でも胸に秘めて宝物にしている。
忙しいと目の前の仕事を捌くので精一杯で仕事を増やすなんて考えられないものだ。
でも、そのタイミングだからこそ、一気に波に乗らないといけないのである。
ソフトバンクの親 孫正義さんも言っていた、
「川を下から上に上がるのは辛い、上から下へ流れて行くように仕事をするものだ」。
大きな波が来たのなら、そこに便乗して何処までも下へ流れていきたいものだ。
そのうち、誰からも見向きもされなくなってから営業していたのでは、先方も聞く耳を持ってくれない。
脚光を浴びてる今がチャンスなのだ。
菅さんは凄い考えの持ち主だ。尊敬する。
スタイリストのような下請けの仕事は、当然仕事をコントロール出来ない。
(自ら減らすことは別として)
津野も昔、
テレビ局の意向でレギュラー仕事が多数なくなり、
「ずっとスタイリングさせて頂けるかも?」なんて淡い期待を抱いていたタレントさんもマネージャーさんの都合で、数えきれないほどに消えていった。
これがなかなか辛い、、、。自分を責める人も多数派いるだろう。
基本ほとんどのスタイリストが仕事を待っている。
中にはごく稀に芸能プロと組んで自主制作でカレンダーを作成して売る。みたいな事をやるスタイリストもいるが、そのような考えの持ち主はほぼいない。
津野が不動産や飲食、服のブランドを始めたのも、『一生下請け!』を回避するためだった。いつか服のブランドも大きくなり、カメラマンやメイクさんに仕事を渡す側に回るのが夢である。
過去に仕事が無くなった分は、倍とってきたから経済的に問題はなかったが、人生は自分の都合良いようには回ってくれないものだ。戦略的に日々を送ることをおすすめする。
長期計画を立てようもんなら、そんなもの、あっという間に破綻するから考えるのは無駄である。
学生の皆さんはそれを今のうちから知っておいてほしい。
新人が仕事を取るには、『存在を思い出してもらう事』が1番大事だということを知っておこう。
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