過去に例のない仕事の料金交渉術

プロフィール

次から次に過去体験したことのない新しい案件が入る。

●SNS広告のスタイリング。

●モデルのAI撮影。

●声優さんの配信イベント。

過去にもTV CMしかした事ないのに、WEB CMの依頼がきたり、

バラエティしかやった事ないのに、YouTubeの撮影依頼がきたり、その度に料金を迫られる。

「津野さんいくらで やれますか?」

普段から世話になってる事務所さんなら

いくらでもやるが、制作側から入った時に まずは料金の提示を迫られる。

やった事ないから、分かんねーっす。

これが本音だ。

制作から仕事が入る手順というのは、

制作が芸能プロダクションに先ず話をする。すると、事務所が「スタイリストは津野さんにしてくれ」と伝える。そして、制作が津野に連絡してくる。

つまり、制作の裏には芸能プロダクションがいる。

そこを見誤ってはならない。

料金を高く伝えると、その裏にいる事務所さんに制作から相談がいく。コレは困った事になる。

なので、様子を伺いながら金額を伝える。

ただ、TV CMしか、やったことない自分に

いきなりWEB CMなのですが、、、と言われても基準がないからTV CM価格で伝えるわけだ。

そうするとWEBなので、予算がないから、もっと安くしてくれという。。。「いやいや、そんなの知らん。スタイリストがやる事は一緒や!」そう思う。

YouTubeが入った時もバラエティと同じ額請求したら.全体の予算がバラエティ程ないので、、、と言ってくる。

当時はYouTubeなんて,知らない媒体なわけだ。的確な金額なんぞ言えるわけない。

だったら、番組を作る側が全体の予算の話からしてくれよ。そう思うわけだ。

どうやら、新時代のコンテンツの撮影は、大体どの制作会社の人もわかってないから懐疑的で、安くしてくる。

しかし、我々は今までの基準額を伝える。

すると、「想定より高すぎると怒って、ウチを飛ばして芸能プロダクションに連絡し、スタイリストを変えろ」とか言ってくる。

当然、芸能プロダクションのマネージャーからは、「津野さん安くてすみません」と謝られる。。。困ったもんだ。

そもそも全体の予算も聞かされてないのに、「適正価格」なんか言えない。

なのに、勝手に怒って、ウチを飛び越して芸能プロダクションに伝えるのは反則中の反則。

お陰様で事務所からすると、スタイリスト津野は扱い辛いスタイリストの仲間入りとなる。

仕事には順番というものがあり、

面倒だからと飛び越して連絡すると、被害者が出る事もわかって欲しい。

それこそ.先週SNS広告の案件でと依頼が来たから、広告のベース金額を伝えたら、その20分の1の予算しかないと言われ外されかけた。。。

頼むから、案件に関して「しっかり予算を把握している人」から連絡くれよ、、、。毎回面倒だわ。と思ってしまう。。

ここから得られる教訓は下記だ。

料金の提示を迫られたら、相手が払える想定金額を聞き出す。➡️それをベースに料金交渉を始める。

コレしかない。

そして、提示する額は「高すぎても、安すぎてもいけない」バランスのとれた背伸びすれば届くくらいの額を提示してあげるのが、大事な作業となる。

「敵を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」

『孫子』の中でも最も有名な教訓の一つ。

孫子は、戦いの際には、まず敵情を知り、客観的に自分を知れば100回戦っても危険がないと説いた。

まさにその通りである。

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