「何時に終わる?」と聞いて、倍の時間かかっても終わらない。という状況を経験した上司は世の中の大多数だ。
ウチもアシスタントを初めて1年未満の子の大多数が、自分で指定した時間に終わらない。これは何故であろう。見積もりより早く終わる人がいないのだ。
簡単なことばで済ませたら「見積もりが甘い、自分の力を過信している」なのだが、それを伝えたところで「すみません」としか返ってこないので、詳しく解説する。
まず第1に経験不足。これはもう仕方がない、見積もって失敗して、見積もって失敗してを繰り返す事で正確な自分の実力が分かってくるものだ。
自分が裾上げに何分かかるのか、コーディネート出しに何分かかるのかを試算して来なかった積み重ねが、見積もりの甘さに出る。
例えば、津野は昼ご飯にかかる時間は平均7分だ。何度も試算した結果、急がず、ゆっくりもせず食べた時は【7分】だと知った。
だから、今からご飯食べても撮影に間に合うという未来が分かる。ご飯の時間もれっきとした業務時間。この様に試算すると未来が見えるようになる。
他にも
・裾上げもシングル幅7分、ダブル幅14分。
・1時間で返せる返却物6件〜7件。
・事務所から渋谷までの🚗の移動、
渋滞なし12分、渋滞あり20分。
このようにリスト化している。
第2に、リスクヘッジが出来ていない。
スタイリスト業は、多数の案件を1度に情報処理するため、1つだけの業務を集中してやれるわけではない。Aだけを、やりたくてもBの指示が来る。
Bが来る事を想定した時間配分を伝えないといけない。
これも、経験と言われればそれまでだが、余白の時間を作っておく事は必須。それを設定出来ない人が時間に遅れる。
ただし、優秀な子は余白が無くても上手くやり過ごす、それは【相談】が出来るからだ。新しい業務を振られた時に、「AとBはどちらを優先するか、その場合時間がこうなる」と説明できる。
簡単に聞こえるだろうご、これがなかなか出来ない。ウチのアシスタントでも半分の人は相談出来ずに、時間を取りこぼす。
結果として、この人には任せられないな、、、という印象を、残してしまう。
弊社は、どこの会社に転職しても一流になれるスタッフ育成をしている。例え夢がスタイリストで無くなったとしても、津野塾にいた事がプラスに働く事を願って思想を伝えている。
現に今、なにわ男子をやっている。スタイリスト大内美里は元々2年弊社のアシスタントをやって、他の師匠に就いた。
その時に新しい師匠の会社のメンバーが、
「あの子をどう育てたんだ?アシスタントなのに、スタイリストより仕事出来るじゃないか」と津野に問い合わせがきた。
わずか数年でスーパー人材を育成する。それを目標としている。
結論、時間配分を正確に上司、先方に伝えるには各業務の細かい時間の試算が大事である。この機械みたいな試行錯誤が、貴方の「本当の時間」を弾き出す事になるだろう。
裾上げ時間も可能ならば、アシスタントを始めた時からずっと測るべきだ。
津野はアシスタント初めから、スタイリストになるまでに3倍以上早くなったのが記録から分かった。
常に時計を見て、今やってる業務に何分かかるかを頭に入れる事が重要なのだ。
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