いつの間にか津野は教育者となった。14年足らずだが、毎日スタイリストとして時間に追われ、何千、何万とコーデを組む事でお客様の要望も、それとなく先読み出来るようになった。
自分の能力が自分で凄いとは全く思わないが、一般の方からしたら、れっきとしたプロフェッショナルなのだろう。
11年前から、何十人も弊社の門下生になりたいとご要望を頂き教えてきた。
その中には、出来の良い事もいれば、出来の悪い子もいる。隠れてサボる人もいれば、誰よりも早く来て頑張る子もいた。人様々だ。
その全員に「平等に熱を持って教えてきたか?」と言われればそんなはずはない。
津野の命の時間だって有限だ。その時間を効果が出る人間に絞って教えないと効率が悪い。
では、教える子と教えない子の違いは何か。
教えたい人の特性①
面倒くさく無い事が1番だ。
・怒ると露骨に不機嫌になり、態度に出す人。
・ベッコリ凹んで戻って来れない人
上記には徐々に怒らなくなる。
アシスタント側からすると、怒られなくなった事で楽になった、切り抜けたと勘違いする人もいるだろうが、根本はその人が面倒かどうかだ。
これは逆の立場を想像したら、納得出来るだろう。
教えたい人の特性②
元気が良く前向きなタイプ
常に元気がよくハキハキしていて、失敗して謝る時は大きな声で謝り、感謝する時は誰がみても分かるくらい はしゃいでその表情を相手に届ける天真爛漫タイプ。
こんな子はどのコミュニティにいても宝だ。
貴方の会社にいるとしたら、その子は1000人に1人の逸材。さぞ大事に育ててくれたまえ!!その子が戦力外になると、貴方の会社の収益に大打撃を与えるだろう。
なかなか巡って来ない天才である。
教えたい人の特性③
教えて欲しいが顔に出ている人。
結局人は分かりやすく、アプローチされると嬉しく、熱い想いにはそのうち負けてしまう。
好きでも嫌いでもない異性から、「好きだ好きだ」と言われると、「付き合ってあげても良いかな?」となるように。
教えてほしいが顔に出てる子には、教えたくなる。
以前、教えている最中に
「教わっている時間、ワクワクして時間を忘れます。」なんて言ってくる人がいた。大したもんだ。
これを言われると こっちも馬鹿だから、乗せられてしまう。
皆さんも同じ言葉を言われてみると一撃だろう。やはり、アピールされると人は弱いものだ。
大人になってから、英語を学び出す人のほとんどが中学時代に戻って、「当時の有り余る時間を使って、もう一度英語を学びたい」とか言い出す。
当時は嫌で嫌で仕方がなかった英語が、いざ社会に出て、仕事やプライベートで海外の方とセッションして、「英語は、めちゃくちゃ必要だ」と認識した時に
「もっとうまく話したい!!」と心から願う。
この時、学習意欲はMAX状態となり、教えを欲する状態となる。
この状態の人間に、教えた方が吸収率が違う。
自分の限りある命の時間は、このような人に費やすべきだ。と感じる。
人から教えを乞う時間は、人生のウチの僅かの時間だ。30代以降の70年は、ほぼ自分で試行錯誤して行くようになる。
若き日に、その道で大成功した先輩から、教わるのはデカい。その為にも、
爽やかな接触で、「教えて欲しいです!」を顔に出して行こう。
人は教えたい動物だ。教えている時は快楽物質であるドーパミンが分泌される。それを上手く利用してやろう。
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