人の動かし方

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CM撮影だった。

今回は男女スーツ6名。1番気を使うジャンルだ。特にメンズはサイズが命、事前に届くのは、数字だけ書かれたサイズ表と顔写真のみ。

それに合わせて、袖丈、首のサイズ、パンツ丈などをピッタリに合わせないといけない。事前に本人に着用頂くタイミングはない為、撮影当日にフィッティングとなる。しかも今回は朝4時30分に現場入りだった。

持ち込んだスーツが入らない、、、となっても、買い足せる店は まだオープン前である。

今回も撮影には支障のない部分で、トラブルが発生した。

黒スーツの方の腕がパンパン

メインの方のシャツが、袖丈に合わせるとネックがハマらない。

予備があるため、当日慌てる事はなかったが、スーツは着せてみないとわからない事が沢山ある。

芸能人は皆んな優しい。少し小さくても「最近のスーツって細いし、こんなもんでしょ」と言ってくれたり、複数回 着替えて貰っても「良いよ、良いよ。」とニコニコしてくれる。

救われる。

スタイリストは準備が命、準備を真剣にやれば当日は、ほぼやる事はない。どれだけ早く精密に準備出来たか、痒いところに手が届いたかが勝負の別れ目となる。

今回の1番の汚点は、

男性のシャツのネックサイズに対する、袖丈(裄丈)の長さを確認したかどうかを、アシスタントに助言 出来なかったことだ。ネックサイズにとらわれ過ぎた。

アシスタントに「サイズ確認したか?」とは何度も何度も言ったが、それだけでは細かい所まで、気付いてくれない事を知った。

言い方は悪いが、スタッフはAIだと思って接しないといけない。AIは自ら確認する事はない。スタートボタン🔘を押してあげないと稼働しない。

人も同じ、ワンピース出してでは、満足感の行く準備をしない。ノースリーブの濃い🟦の膝丈ワンピースを出してと言わないと出さない。

指導者や先輩は細かい所に気づけるからこそ、ここを意識すると「出来る人」と言われる。

どれだけ細かいスイッチまで押せるかが、指導者の器だ。よって今回は、「187㎝のモデルさんのシャツに関して、ネックサイズ+2㎝を出して、裄丈+2㎝になっているか確認出来たら、報告をくれ!」これが正しい指示だった。

津野は心配症なので、自分で全て準備すれば、そこまで目が行き届いたかもしれない。しかし、全て自分の目で確認していては、時間がいくらあっても足らない。

それより日々積み重なるコーディネートのテイストを決断し、伝えて行く事の方が大事。よって、細かい所に気付く経験値を自分が動くことでは無く、人に伝える事へシフトして行かねばならない。

それが指導者である。今回も勉強になった。

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