プレスとスタイリストの関係。

プロフィール

洋服屋のプレス(広報担当)とスタイリストは、持ちつ持たれつな関係を続けている。

どちらが上という事はない、隣り合わせだ

プレスには、

【インハウス】と言って、

自社でプレス(広報部)を持っている会社もあるし、

(例)アメリ、メゾンスペシャル、ZARA

【アタッシュドプレス】と言って、

各ブランドが外に外注で頼む、広報専門の会社もある。

(例)PR01、ステディスタディ、ヘムトPR

因みに、津野が運営しているIMMEZというブランドは、カーツという【アタッシュドプレス】に置いてある。

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アタッシュドにした理由は、

広報を自社で構えるほど予算がないのと、

アタッシュドに頼む事で、他のブランドを見に来たスタイリストさんにもIMMEZを宣伝出来るからである。

カーツさんからは、毎月1回 月毎の使用分のレポートと、着用写真が送られて来る仕組みだ。

プレスの目的は、スタイリストを介して服をタレント・モデル等 影響力のある人間に着てもらったり、展示会を開催して販売促進を行う。

●スタイリストは、影響力のある人間に服を着せる為にプレスに借りに行く。

両者はビジネスパートナーである。

スタイリストはプレス担当者の有限な時間を頂いて服を借りたのなら、使用分を出せるよう努力しないといけないし、

プレスも使用分を出せないスタイリストや リース・返却・時間感覚が粗悪なスタイリストとはオサラバしないといけない。

しかし、プレスとスタイリストに良好な人間関係が構成されていれば、多少の未使用は目をつぶってくれたり、本来貸せない媒体でも、特別にブランドさんに許可を取って頂いて貸してくれたりする。

仕事は何事も人間関係である。

津野もアシスタントの時代から、若手スタイリスト時代、今に至るまでずーっと同じ人にお世話になっていたり、代わるがわる新しいプレスと良い関係を気付いたりしている。

ただ数は少ないが、自分の至らなさで出禁になったプレスもある。理由は、なかなか使用分を出せなくて怒りを買ったり、返却の仕方がまずくて「もう来ないで」と言われたからだ。

アシスタントから報告を受けるや否や、毎回プレスに足を運んで、手土産を持って謝りに行くのだが、そこで復活出来る可能性は極めて少ない。

大人が怒る時は、積もり積もった不満が爆発した時で、修復不可能な事が多い。その「大爆発までに気づけなかった自分が悪い」と思っている。

たまに、プレスとスタイリストの関係が分からないアシスタントさんが、

俺が借りて使ってやっているんだ」みたいな態度でリース・返却に臨む事もあるが、これは完全に間違っている。我々スタイリストはプレスさんが居なければ、仕事にならない事を忘れてはならない。

互いに、なくてはならない存在なので、片方が欠けると「両者とも仕事を失う」という事を理解して人間関係を築いて欲しいものである。

津野は、人間関係は【雑談の量で決まる】と思っているのだが、忙しくなって毎日撮影撮影となって来ると、プレスに足を運べず 関係が疎遠になってしまう事もある。

スタイリストは仕事を受けた以上、どうしても現場を優先しないといけない。それが辛いところでもある。

時間がハマってプレスにリースに行ける時は、

・口は全力でトークを盛り上げ、

・手はハンガーを外したり、

・タグを見やすくしたり、

・貸し出し伝票を書きやすくしたり、

・服をビニールをかけたり、

手伝いをしながら臨んでいる。

スタイリストの中には何も語らず、借りるだけ借りて去る方もいるが、あまり良い印象は残さないのが事実である。

ちなみに、【プレス】と【リース屋】は

●料金体系が全く異なる。

【プレス(完全アポイント制)】は

ブランドから月毎に1ラック○○円等の料金を頂き、ブランドさんの貸したい媒体に限定して貸すのに対し

【リース屋】は

スタイリストやタレントさんから1着○○円の料金を頂き、スタイリストやタレントさん関係には広く貸す。よって、服の仕入れは独自で投資して行う。

(例)マナマナ、shimashima、お貸しや

●買取に関してもルールが異なる

【リース屋】のアイテムは、

原則買い取れない。

【プレス】のアイテムは、

プレス担当に言えば、繋げてくれて在庫があれば買い取らせてくれる。

しかし、ここで注意すべき点がある。

注意点①

買取に関しては、どのタレントさんが何用で使いたいかを伝えないといけない。

(スタイリストが自分用に買う事も🉑)

《理由》

プレス担当が上記をブランドに報告し、手配の段取りを組むためだ。

例えば、「タレントさんが気に入ったから、私服として利用したい」となれば、ブランドさんにとっても嬉しい反応であり、販売促進になるので 配慮で少し安くしてくれるケースもある。

注意点②

買取はアタッシュドプレスにしたら、手間が増えるだけ。ココは見落としガチなので注意だ。

インハウスのプレスは 自社商品が売れるので儲かるが、アタッシュドプレスはブランドさんに繋ぐだけで、1円も入らない、、、。コレは辛い。。。

長所と言えば、「世話になってるブランドが喜ぶ声を聞ける、、、」というくらいだ。

ココをスタイリストは見誤ると痛い目をみるだろう。分かっていないスタイリストは、「俺の手柄だぜ!」とも言わんばかりの顔をする。

しかし、裏を返せば手間が増やしてるという事だ。気をつけよう!!

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