アシスタントはスタイリストの分身。

プロフィール

過去に数々のアシスタントが津野の分身となって働いてくれた。人によっては津野以上の分身となって、津野の顧客をそのまま受け継いだ人も多くいる。

スタイリストの師弟関係はいびつである。師匠への配慮さえ完璧にしていれば、師匠の顧客を持って行っても良いのだから、、、。

(※中にはトラブルになる師弟関係もある)

これが、一般の会社だと訴えられる。

師匠からすると、「数年間分身として振る舞ってくれたから当然」と腹を括る瞬間でもある。

さて、分身を作る事は簡単な事であろうか。

めちゃくちゃ大変である。理由は、

考え方、スタイリング、判断、コミュニケーション能力、全てを自分と同じレベルに引き上げないといけないからだ。

当然、最初から上手く行く事はない。過剰に教えるとパンクするし、何百回も指導しないと伝わらない人もいる。

そして、1人で動ける様になったら、次は後輩の指導に当たらないといけない。どのスタイリストのアシスタントも、このサイクルで動いている。

しかし、プレイヤーとして優秀な人が、必ずしも後輩のマネージャーとして上手く行くわけでは無い。

野球の名選手が監督としては、上手くいかない事もある様に、プレイヤーとマネージャーは全く職種が違うのだ。

マネージャーという職種において、元スターバックスCEOの岩田さんは、チーム構築では「どれだけ下の声を聞けるか」が勝負と説いている。

彼は元々野球部の補欠、にも関わらずキャプテンとして力を奮った人だ。補欠の気持ちが分からないとキャプテンは務まらないと言っている。

スターバックスの社長になってからも、各店舗を足で回ってバイト生に取材していたという。バイト生も「知らないおじさんが質問してきた」と思ったら、社長なのだからびっくりだ。

質問内容は、

困っている事はないか」である。

つまり、1番下の立場の人の気持ちをどれだけ汲み取れるかが、マネージャーの仕事としては重要という事だ。

アシスタントは後輩が出来ると、これをやらなければならないから大変。元々プレイヤー志望で入っているのにも関わらず、自分が卒業する手前ではマネージャーとして力を発揮しないと下は育たない。

これがめちゃくちゃ難しいのである。

経営者としては、会社を支えてくれた古株のアシスタントには敬意を評し、感謝の念を持って向き合わなければならない。しかし、若手の気持ちも吸い上げないといけない。

そして、最適な着地点を指し示す必要がある。師匠としては、どの世代の世代交代にも、振りかかってくる逃げられない問題なのである。。。

マネージャー職なんて、過去やってきていないのだから、出来ないで当たり前。高校の部活の時にキャプテンをやっていたからと言って、それが必ずしも模範例にはならない。

能力の高いプレイヤー気質のキャプテンだったら 出来ない人の気持ちが分かり辛い為、下は付いて来ないからである。

能力・価値観の違う相手にどう接していけば、いいか。。。津野の解答は、先輩は先輩らしく引っ張るところは引っ張り、ノリを合わせるのは3割未満。しっかりとした上下関係を保ち、遊び心をもって指導にあたる事だと思っている。

理想は、互いに協調性をもって仕事をすること。言葉では簡単だが実行する方は難しいだろう。

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