スタイリストは営業力が必須。営業というと企業に飛び込んで必死に自分を売ると思われそうだが、そういう事ではない。
気の知れた人に会いに行き、存在を再認識して貰い「やはりこの人は素敵だ。居心地が良い。」と思われる事が1番の営業だ。
営業とは「思い出してもらう事」である。
仕事が多いスタイリストが更に仕事に溢れる理由は、
コーディネートや、担当しているタレントさんが誰かを見られる事は勿論の事、その上に
テレビ局や雑誌撮影で、大勢のスタッフが集められた仕事現場で、沢山の人に話しかけ、それだけ沢山の人に会っているからだ。
その1つ1つのコミュニケーションで「この人は素敵」を再認識させているのである。
では、素敵と思われるには、どういう行動を取っているか、、、。それは、
コミュニケーションによって、相手が不快に感じる部分、快適に感じる部分を見定め、気持ちよくなる様に会話をしているのである。

このように、相手の事を考えた行動をするという行為は、ビジネスでは必須。
例えば、洋服のブランドは、顧客のニーズを全く考えずに商品を打ち出すと失敗する。
「なぜこの商品の良さが分からないの?」と自分勝手にゴリゴリ商品を進める《エゴの塊の営業マン》が死んでいくのは、自分の事しか考えていないからである。
洋服が売れるには、ターゲットを細かく分析して、ペルソナに沿った商品を提供しないといけない。
つまり、顧客ファーストだ。自分の事しか考えず、わがままな理想像だけ持っていては、仕事は成り立たないという事。
ビジネスは相手あっての事なので、お客様が何を求めているかを考えて行動する必要がある。
そう考えると、ビジネス🟰人間関係。
相手のことをじっくり観察して、相手が喜ぶような行動を取れば、人間関係も上手く行くという事になる。
「自分が良ければ良い」
「自分のやりやすいようにしたい」と思っていては、人やお客様は離れていくばかり、
「相手は何を求めているだろう」
「何をしてあげたら喜ぶだろう」
身内や社内の人間関係・ビジネスにおいても、これを考えれる人間になれれば、全てが円滑に回るようになる。
人は千差万別、考えが全員異なる。人の数だけ正解があり、正義がある為 全て自分の思い通りとはいかない。
なかなか商品が売れないのも、なかなか人が振り向かないのも同じ原理で、
相手が何を求めているかトコトン考えないと、良い関係にはならないものだ。
結局は思いやりである。

「相手の事を考える」という議題において、
津野は「近頃の若い者は」というワードが嫌いである。理由は、相手を知ろうとしない傲慢な言葉だからだ。
相手の事を知る努力を忘れた【老害】が、この言葉をよく使うのだろう。44歳の津野からしたらアシスタント21歳〜27歳全員が「近頃の若い者」に当たる。
彼等 各々の想いを組み入れて、風通しの良い会社を運営しないといけない。それを「近頃の若手は分からん」と投げ出したら、弊社は瞬く間に廃業する。
「近頃の若い者は」という言葉は、平安時代や、ピラミッド建設の頃にも書かれていたワードということをご存知だろうか。
どの時代でも使われた「投げやりな言葉」なのだ。
その文字を彫った全ての人が、【老害】として、若手と共存出来ない生前を過ごしたと思う。。。悲しい事である。
津野はスタイリストになりたい若者から、【老害】と言われぬよう。
彼等が求めている言葉をかけてあげ、助けてあげ、笑わせ、理解してあげれる年寄りになろうと思う。
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