元Yahooの社長小澤氏はいう。
「100で完結する仕事に対して 51を素早く完結する事が出来る人は優秀である。」
51を完了するとは、まず最低限仕事が上手く回る分だけ、迅速に終わらせるという事だ。
分かりやすく言うと、「絶対これは着るだろう」という1〜2体をサクッと集め、あとは撮影の時間まで予備を集めれば良い。
弊社コーディネートチェックの際、コーディネートはオススメ順に並べるのだが、チェック開始して、初めの2体がダサいと、その時点で残りのコーデを見る気がなくなる。
スタートで51点以下だと判断してしまうからだ。。。
日々忙しく過ごすスタイリストは、何に時間を投下するかで成果が大きく変わる。
貴方がアシスタントで、師匠がいる場合、アシスタントは先方からイメージが届いたら いち早く師匠を捕まえ「どういうイメージを持っているか」頭の中を探らないと無駄な時間を大量に使う事になる。
その後、全ての案件が最低限上手くいくところまで詰めたら、次の案件へ向かう。
このスピード感が大事である。
よって、弊社はスタイリング依頼が来ると、まずは私物を出して、自社で何点獲得出来るかを先に判断し その後 外でのアイテム集めに奔走してもらう様にしている。
この順番で【無駄を大幅に減らす】ことが出来る。

案件によっては「服が借りやすい媒体」で、ハイブランドも借りれそうな空気感だとする。
すると、まずはハイブランド数社に連絡をして断られたら、ランクを下げてハイブランドでは無いが可愛いブランドのリースを数件取る。
そして、その後残った時間で、「ハイブランドで連絡が取れていないブランドにかける」と行った具合だ。
コレを誤って、「1通り全てのハイブランドにかけてから、次に動く」と大変な時間の損失を被る。。。そして、撮影直前になって、どこも借りれない、、、という状況になる。
当然だが、撮影は「着るに値する服」がないのが1番マズイ。となると、まずは51点を確保してから残りの49点に時間を使えば良いという事になるのだ。
業務の取捨選択が下手な人がいると、案件毎の51点以外の 無駄な事にばかり時間を費やし、結果としてチームが疲弊してしまう。
決定コーディネートは結論1つ。決まりそうな1つをまず集める事に、集中力を使って行こう。

昨日はドレスのフィッティングだったのだが、まず数が豊富なドレス屋にアポイントを入れた。そこで数点借りたが、1店舗目で勝ちを判断できた。
リースに行けども行けども、目星の服が見つからない事もある中、今回は1店舗目で見つけた。40点獲得である。
今回のドレスでいえば、ドレスを集めて安心し、ジュエリー集めを失念していた。土壇場で集める事が出来たが、気付くのが3時間遅れたらOUTだった。
この時点でやっと51点だ。
ここが集められた時点で、アシスタントへの評価も大幅に変わるものだ。51点でも「よく見つけた!」となる。
これが、撮影2日前になって「1点も良い物が集まってません。アポイントも入っていない」なんて状態は、先のジュエリーのように感情が焦りへと変わる。焦るとスタッフへの気遣いが出来なくなる。非常に良くない。
「まずは、案件が飛んできた数時間で!!屋台骨を集め切る。」
それがスーパーアシスタント、スーパースタイリストなのだと思う。
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