2013年〜2016年 愛するスタイリストの先輩 西さんにドラマの仕事を頂いて4作品ほどお仕事を共にした経験がある。当時、撮影に向かう車の中で言われた事がある
「津野は良いわね、話しかけてきてくれる。
ウチの若手は朝車に乗り込んできて、天気の話も出来ないのよ。話しかけられて嫌な気持ちになる人なんていないのにね。」
そう言われた。
人から尊敬され、何かを成し遂げた経験のある方と、時間を共に出来る機会は少ない。その数たるや1年に1回あるかないかだろう。西さんは74歳。バリバリ現役。ファッションスタイリスト界の走りのような方だ。
この歳まで、この世界に残れる人は只者ではない!津野と同じ師匠の兄弟子(先輩)達ですら、スタイリストを辞めた方は沢山いるし、昔は名声を誇っていたが今や下火のスタイリストも沢山いる。
そんな世界にいて74歳で現役は 何か秘められた特別なモノをもっているとしか思えない。
西さん曰く50歳を超えたくらいから、仕事があるstylistと仕事がなくなるstylistが色濃くハッキリと分かれるそうだ。
その分岐点を遥々24年もくぐってこられたのが、まず凄い。「自分がそこまで残れるか?」と言ったら疑問である。
そんな西さんに聞きたい事は山の様にあるわけだ。
❶昔は何を優先し、今は何を優先しているか。
❷スタイリスト人生を振り返ってどうだったか。
❸衣装決めで大事な事は何か
などなど、サッと考えただけでも 何点だって質問が湧いてくる。
この辺をまともに時間を取って頂いて、解答してもらうと、西さんの大事な人生の時間を奪ってしまう。
しかし、仕事に向かう車内であれば時間を奪う事なく、答えて頂けるのではないか。
そう考えて、ワクワクした気持ちで質問していた。
それなのに、若手は西さんに天気の話すらしない、、、。
なぜだろう。。。あまりに近くに居過ぎて、その貴重さが分からないのかな。。。勿体無い。
似た様な事を自分も体験する事が、しばしばある。
インターンの方が、東京に3000人いるスタイリストの中から津野のところを目掛けてくる。
全員が、YouTubeやインスタグラムを見ていたと言ってくれる。そして、多少の憧れを抱いて会いに来てくれるのに、車内で話しかけられる事が少ない。。。これはどうしたことか。
確かに津野は、LINEで常に誰かと交信しているし、車でも常に考え事をしている。話しかけにくいのだろう。しかし、今だったら話せる!というタイミングも確実にある。そこに話を差し込めばダイレクトに教えて貰えるのに。。。機会損失だな、、、なんて思う事もある。
「こちらから話しかけやすい人というのは、話しかけてくれる人」だ。ここは大事なポイントであるから覚えておいて欲しい。
先輩スタイリスト以外にも、移動時間だけでも話させて下さい!って人は沢山いる。
移動時間1時間だけでも、お話し頂けるのであれば大金だって払いたい。しかし、そのような高いステージにいる人は、お金では時間を分け与えてくれないのだ。
話せるようになるには、その方の近い位置まで自分が這い上がり、「話すに値する価値のある人間」になっていないといけない。
いつか、津野の夢である「staff1000人以上の社長」と巡り合った日にはこちらから、沢山話しかけようと思う。
話は戻るが、西さんの言う
「分岐点の50歳を超えても仕事が残る人」
の特徴は何だと思うだろうか。
それは、「愛情があるかどうか」この一言につきるという。仕事、タレントさん、スタッフに対して「愛」が大きければ大きいだけ成功するという事だ。
これは、津野も物凄く共感する。
愛情を持って人に接する事が出来る!というのは、紛れもなく才能で、大抵の人は そこまで仕事に命をかけれない。
仕事始めや、昇格したタイミングなら皆やる気もあるが、次第に だれていき退職間近となるとヤケクソになったりする。
そんな事では成功しないという事だ。
どの会社でも、だれっぷりが垣間見えた時、会社内の人間からの信用を一気に失ってしまう。
信用がなくなると.仲間が自分の周りから離れていく。誰も応援しなくなる。
これは非常に「悲しい人生の始まり!」となるから気をつけるべきだろう。
どんなタイミングでも、どんな高いステージに立っても、人に対して愛情があり、人から尊敬される人であってほしいモノである。
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