推し活に乗って、やりたいスタイリングを待て

プロフィール

弊社の運営する衣装レンタルショップ「お貸しや」に来られるスタイリストが、アイドルのMV衣装を探しながらぼやいていた、、、

「アイドル分からないんだよなぁ、雑誌のナイロンっぽくとオーダーあったのだけど、それも苦手なんだよなぁ、、、

『大変ですよね、苦手ジャンルの衣装って』と共感しながら、『音楽以外のジャンルもやられてますか?』と聞いたら やっていないという。

更に、「音楽の中でも ある1社の仕事が8割で、そこの仕事で毎月スケジュールが埋まるので、危険な橋を渡っている」とも言っていた。

ここから分かる事は、

プロにも得意不得意があると言う事

自分が好きなジャンルの仕事は、ほとんど来ないという事

仕事をお願いする側も、目指すジャンルの得意な人にお願いしていないという事。

仕事を振る側であり、更に本数が多い担当者は、1本1本の「撮影にかかる時間」を減らしたいものだ。

クオリティを重視するのは当然だが、それよりも問題なくやってくれて、頼みやすい馴染みのあるスタイリストを選びがちなのである。

かたや仕事を受ける側のスタイリストは、やりたいジャンルがある事は大いに喜ばしいが、やりたい仕事をやる為に、まずは生活費を確保する事が優先。

スタイリストは、自分の生活、自分の会社のスタッフや家族を守る為の【ライスワークご飯を食べる為の労働をやりつつ、その中で目標に向かって頑張っている。

津野もそうだ。先ずは会社の屋台骨の資金確保が先決、その中で 時に気分が上がる仕事もやらせてもらっている。

ライスワークの具体例だが、

先日ヘアメイクさんが、「子供の学芸会や、授業参観など行事に行けていないので、仕事をセーブする」と言っていた。

しかし、行事に広告撮影が被った場合は、広告を優先すると話していた。広告は普段の10倍の金額(30万〜50万)を頂けるから、家族の思い出よりもお金を優先するのだろう。

正直 辛いけど、家族の生活を守っていくには仕方のない事だ。

結論、仕事は互いに、そのジャンルが得意じゃない人同士で回っているケースも沢山あるという事を知っておこう。

得意不得意よりも過去の信用で回っているのだ。

ちなみに、上記のMVのスタイリストは「1社で仕事の8割が埋まるのが怖い」と言っていたが、基本的に1社で全体売上の26%以上を占める事は【危険⚠️】とされている

日本の各会社の10年生存率は5%  好調に見えてる会社も、今だけの栄光である可能性は高い。

景気に関しては歴史的に、5年半の好景気と、4年半の不景気が代わる代わる訪れている。

ずっと好景気という事はあり得ないわけだ。

メディア業界での具体的な不調は、

YouTubeのUUUUMが上場廃止、ジャニーズ帝国が分散、今はフジテレビが窮地に立たされたり、、、。ダウンタウンが2人ともメディアから姿を消したり、雑誌が消えたり

それに伴って連鎖的に、スタイリストの仕事も無くなる。

この不測の事態に上手に対応して行くには、取引先の分散がマストである。少しづつでも良いから、スケジュールを新規取引に回したいものだ。

今は推し活市場が盛り上がっている。日本も先進国となり食べ物や、物に困らない為 趣味にお金を使う様になった。

推し活の年間消費金額は平均1人25万だ(地方への遠征費含む)。我々スタイリストは、推し活のおかげで生計が成り立っている。よって、昨今の推し活ブームはかなりの朗報である。

2.5次元俳優、声優、アイドルのファンは熱烈な人が多いので、このジャンルを狙って行くと、撮影本数に恵まれる事だろう。

「ライスワーク」を淡々とこなしながらも、やりたいスタイリングの機会を作って行くことが、最も安定する道である。

バランスを取っていこう!!

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