先日赤坂の駐車場エレベーター🛗を出て、急足で現場に向かう時に、ぶつかりそうになったおじさんがいた。
相手はファッション誌の編集者だった。実に15年ぶりの再開である。。。
「おおっ!真吾ちゃん!!」
『おおっ!!久しぶり元気!?急いでっからまたね👋』と去ろうとすると
「今度仕事降るよ」と言われた。。。
社交辞令のお約束の挨拶だと届いきや、本当に仕事を依頼してきた。しかも次の号の1番デカいページ、、、。
「男性モデルはお決まりのスタイリストに頼んだから、女性やってよ。」と言われ二つ返事でOKをだした。
タレントスタイリングにここ10年どっぷり浸って居たので、かなり久しぶりにファッション誌の編集ページを頼まれた。今は探り探りもの集めをしている。

それにしても、ラグジュアリーファッションは、いとも簡単にアポイントが入る。
世界の名だたるブランドが、直ぐにスケジュールを開けてくれる。
これは、芸能人のスタイリングではあり得ない事だ。例えば今でいう、山崎賢人くんや広瀬すずさんの様に、誰もが知っている日本を代表する俳優なら、まだ話は聞いてくれるが、ドラマの主役クラスでもなかなかリースのアポは入らないのが、ハイブランドの実態である。
先日もドラマの主役女優の方で、ハイブランドを借りようと試みたが、ミュウミュウ1件だけ🆗を頂いた。1件取れただけでも、社内は大歓声である。。。
貸さない理由は、世界のハイブランドはイメージを売っているからだ。物を売ろうとしていない。。。商品を売りたければ、フォロワーの多い役者やアーティストに着用して貰って「タグ付け」が効率的だろう。しかし、彼等は利益を度外視してイメージを売る。
どんなに知名度が高かろうが、イメージの合わないタイプには絶対に貸さない。
ルイヴィトンが、街のど真ん中の1番良いポジションに店をデカデカと構えるのは、知っているけど買えない、、、という戦略を実行するため。
彼等は売ろうとしない。認知を稼いでいる。
イメージを売り、認知を広げる。知っているけど なかなか買えない。ここを狙っているところが、人の物欲をくすぐる天才なのである。

今回の雑誌は、年収1000万以上の高所得者をターゲットに雑誌全体が作られてある。その為、全てのページがハイブランドのイメージにマッチする。
誰が着ようが、服を貸す為のプラットフォーム(媒体)自体がイメージに合っているから貸してくれるのである。
津野は、スタイリストデビュー当時 師匠がラグジュアリー雑誌をやっていた関係で、ハイブランドの広報ほぼ全員が知り合いだった。
その繋がりを使えば、ドラマの主役クラスなら貸してくれるのではないか。と淡い期待をしていた。しかし、蓋を開けてみれば、結局はイメージに合うか合わないかを選定され、津野が広報と繋がりが深いかどうかは関係なかった。
例えば、ハイブランドを簡単に借りれる媒体を毎月やっていて、たまに「俳優でも貸してくれない?」とお願いすれば貸してくれる確率は上がる。
しかし、日頃からその様な媒体をやっていなければ、なかなか話しは聞いて貰えない。
ビジネスはお互いの「利益を交換出来る癒着」が鍵を握るのだ。常に相手に利益をもたらす様、動けるのが出来るビジネスマンである。
今回の雑誌撮影を皮切りに、少しでも多くハイブランドに利益をもたらせる人材に成っていければ、スタイリストとしては、本望である。
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