仕事は出来る人間が取っていき、経験を積んでいく。
仕事が出来ない人間には、仕事自体が降りてこないから経験が出来ない。
差は開いていく一方である。初めは少しの差が2、3年経つと とてつもない差となる。
アシスタント時代、仕事に溢れた師匠の仕事を一生懸命頑張っても、独立後に仕事がある人と無い人は両方存在する。
この差は何処で生まれたのだろうか。
津野は「仕事が出来るか出来ないかの差は、先を読めるか読めないかの差」だと思っている。
それは、「専門的な能力」と「情緒的な能力」の両方を指す。これはどのプロフェッショナルも同じである。
技術力に関しても大事だが、我々専門家は 好きで専門知識を身につけている。
よって、努力しようと意識しなくても、自然と技術に関しては努力する。よって 自動的に技術力は上がる傾向にある。
それよりも、「社会人としてどういう先読みをすれば、人が信頼してくれるか」を考えて今を動く事が最も大事。
「専門家である前に、まともな社会人であれ!!」と思っている。

まず専門的な能力。これはつまり段取りだ。スタイリストとしての段取り。
撮影から逆算して今何をしなければいけないか、タイムスケジュールの管理である。
撮影当日までに1日予備を設けた上で、今日はどういう動きをして何を集めるか。それを先読みしなければならない。
期限を設けられたら、それをフルフルで使ってしまうのが人間だ。その習性に順じて
時間一杯まで振り絞って振り絞って、1番のコーディネートを出そうとするスタイリストは、愚かなスタイリストである。
そうではなくて、良いアイテムがある洋服屋を絞って、早目にアポイントをいれる。ピンポイントで良質なものを探し、大方のコーディネートを完成させる。
余った時間は、プラスアルファのアイデアに使う方が賢い。
借りに行っても良いものが無さそうな所は、「初めから行かない」というように、やらない事を決める事が先である。
次に情緒的な能力だが、
これに関しては、
●タレントさんがコーディネートに関して納得しているか否か
●制作との意思疎通は充分かどうか
(互いの脳内のイメージはどうなっているか、、、)
相手を想像して、擦り合わせていく能力が必須である。どんなに感覚の合う仕事相手でも他人は他人。考えていることは異なる。
仕事の会話をして、相手が言葉に詰まった瞬間や、困っている表情、悩んでいる部分を察知して イメージを近付ける能力。それが大事だ。
ここに関しては、仕事相手にコンタクトを取りすぎてもNGだし、取らなすぎてもNG。絶妙に居心地良い場所を探る必要がある。
具体的には、
・1回の質問で全てを聞き出す。
・相手が意見を返しやすい言い回しで問い合わせる
などの技術が必要となる。
言い方次第では、相手が怒るケースもあれば、鬱陶しいと思うケースもある。そう思われないように、一言一句意識して質問する必要がある。

弊社事だが、ここはウチが1番弱いところである。
ウチは忙しい。よって、余裕がない部分が言葉尻に出る傾向にある。
社内のLINEに対して、結論だけが飛び交い、配慮が少ない。仕事はサクサク進むが、その陰で嫌な気分になる人も多いのではないかと思っている。
大元は津野だ、、、津野が結論だけを言う事が多い為、アシスタントもそうなる可能性が高い。まずは、自分が気を使わないといけない、、、、とは思っている、、、😵
人に頼む時も、面倒くさいが言い回しに手間をとる癖をつけないといけない。
具体的には、
●「もし良かったら、返却準備進めててもらって良い?」と言うのと、
●「返却準備やっといて」
と言うのでは、受ける印象は大違いである。
ココを面倒くさがらずに、ケア出来た時にスタッフ間の気分は安定し、仕事に専念できる。
慣れたスタッフ間でのやり取りだったら、問題はない。しかし、相手が 弊社に免疫のない新人やインターン生だと単純に「怖い」「配慮がない」と遠ざけてしまう。
社内の雰囲気を探っている相手には、面倒を承知で取り繕う事も必要なのだ。
仮にLINEグループを作るなら、言い回しを分けて伝達する様にしないといけない。人によって対応を変える。それが「仕事が出来る」と言う事なのだと思っている。
津野も直アシスタントに使う言葉と、インターン生や新人に使う言葉は大きく分けている。指示出しに関しては、ほぼ別人である。
巧みに言い回しを操作をして、相手の気分を一定に保って上げる行為は、人を定着させる為になくてはならない作業だ。面倒くさがってはいけない。
仕事が出来るとは、先を読めるという事。さらに具体的にいうと
・段取りが読める
・相手の心が読める
ということ。上記に注意して能力をあげ、勝ち組に入っていこう。
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