服を作れるアシスタントが成果を上げた。
衣装イメージを送ってから、先方が判断するまでに服が売れてしまうことがある。
「先に押さえておけば良いじゃないか、、、」と思われるかもしれないが、衣装案の段階で 全て用意していたら衣装費がいくらあっても足らない。
今やネットで服を買って持って行くことも多いが、ネットはキープ機能はない。早い者勝ちである。キープ出来るのは相変わらず店舗のみである。
じゃあ、「借りればいい」と思われるだろうが、先方のイメージのドンズバは、半年先のリース商品にはない事がほとんど。あったとしても、「ファッション誌ではないから、、、」という理由で断られる事の方が圧倒的に多い。
という事で、衣装案を送った後に服が売れて、先方が選んだ物を買おうと思っても、物がない事がある。
ZOZOで探した物がなければ、メルカリを使って探したり、店舗に電話したり、なんやかんや頑張るが、それでもどうしてもない商品もでてくる。
残された道は2つ。
①先方に正直に話して、代替え案を提示するか
②似た物を作るかである。
代替え案を再送するには、それなりにコストがかかる。ここでいう「コスト」とは労働力(時間)である。
代替え案探しに時間を割くくらいなら、作った方が早いというケースも多くある。今回はそのケースだ。
ギリギリまで代替え案で頑張ったが、結局見つけられず 作る事にした。津野は作れない。アシスタントも1人を除いては作れない。
いつも作りをお願いする人も何人かいるのだが、今回は時間的・予算的な事で、作れるアシスタントに任せてみた結果 見事にその衣装に決まった。

学生から「スタイリストになる為に学生中に何をすれば良いですか?」と聞かれる事が多い。
やれる事があまりないため、今までずっと
●「人を楽しませるコミュニケーション能力」と
●「人に語れる思い出作り」と答えていた。
その辺の一般企業と同じである。
理由は、専門職とは言っても結局、仕事相手は一般企業の方々。
昔ながらの頑固職人のように、我が道を進んでいる専門家では、相手にされないからだ。
結局は「人を巻き込んで行く能力」が最も大事だということ。
具体的に必要なスキルは「心地よさ」と「笑顔」である。
ココに①つ加えるとしたら、服をリメイクしたり、作れる能力と答えるかもしれない。服作りに関しては無くてもスタイリストはやれるが、作れる人に委託する「手間」や「料金」の事を考えると、作れるに越した事はない。
よって、各専門学校のスタイリスト科は、パターンを起こして作るまではしなくてもいいが、
・長い袖を切って詰めたり、
・デニムパンツを加工してデザインを変えたり、
・ミシンを使ったり、
・パンツのウエストを広げたり
そのくらいのプチDIY技術は教えて頂けると即戦力化するだろう。

近年の企業面接で問われるのは、
①コミュニケーション能力
②主体性
この2つである。「おいおい、学力は何処言った?22年間。生きてる時間のほとんどを勉強させておいて、勉強じゃないのかよ、、、」と思われるだろうが、結果として「勉強」や「学力」ではない。この辺が日本の教育構造はイビツである。
現代では知能はAIに任せ、仕事仲間と上手に生きていける人だけが、社会で求められる時代となった。
現代の親は、子供の貴重な少年時代を「何の時間に当てて学ばせるか」を改めて真剣に考える必要があるだろう。
特にミュージシャンのスタイリストになりたい人は、服の加工は出来るようになっておこう!!
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