ヤクルトスワローズ×巨人軍の始球式だった。投げたのは、15歳の新人女優、藤本唯千夏さん。オープンハウスのCMに、堺雅人さんと共に起用された期待の新人である。
練習の成果もあってか、ノーバンでバッターボックスまで好投した。
15歳からスーパー大手企業のCMに起用され、始球式を行う芸能活動。彼女の目に、世界はどう見えているのであろうか。同い年の頃に福岡の片田舎から、憧れの眼差しで東京を見つめていた津野とは真逆の人生である。
このワクワク感は、生きていく上で非常に大事な活力となるが、経験の数と共に薄れていくことは間違いない。
現にインターン初日にテレビ局に入ってドキドキしていた学生も、インターンの終わる頃には局に慣れて来る。
芸能人を目の前にした衝撃も、始めはとてつもないが次第になれてくる。
しかし、それが当たり前かと言われればそうではない。津野は芸能界に23年いるが、今でも新鮮な気持ちで臨んでいる。
昔、スタイリングした懐かしい面々にテレビ局で会うと楽しく話せるし、イベントやLiveはいつ行っても心踊る。
映画の舞台挨拶だって、毎回メンバーは変わるし演出も変わる。その度に幸せを感じるものだ。

芸能界は非日常を扱うところ。よって我々は非日常のコーディネートで立ち向かう。どうすれば普通のコーディネートから、非日常のコーディネートに転換出来るか、どんな小物を足せば非日常になるか。それを日々考えることは、刺激的である。
普通に生きていても面白くない世界を、服で面白くするのが、スタイリスト。
担当タレントがどうすれば、画面から浮き出てくるかを毎日考えている。
津野が昔から担当させて頂いている、声優の三森すずこさんが、「人生とは最大の暇つぶし」だと言った。確かにその通りだ。
食べていける分だけ働いて、静かに暮らせば良いものを わざわざ、安月給で大変な仕事に、自分から飛び込むのだから、スタイリストのアシスタントは変態である。
しかし、アシスタントは大変よりも、どんな時間を過ごしたいかを優先して志願してくる。大変が9割でも深刻に思っていない。1割のキラキラがあれば、9割は耐えれるのだという。
スタイリストになる様な人は、このバランスが心地良いのだろう。
目標に1番近づく感情はワクワク感であり、
目標が1番遠のく感情は深刻さである。
どの立場の人でも、仕事で深刻な顔をしている人はチャンスから遠のくことを理解するべきである。
どんなに忙しくても深刻さを出してはいけない。どんなに仕事が無くても深刻さを出してはいけない。
チャンスを掴む人は皆、ニコニコしている。表情から変えていこう!!
今日の藤本さんはずっと笑っていた。スポンサーの社長さんもずっと笑っていた。
10年後日本を代表する女優さんになっているかもしれない。またオジサン楽しみ増えました。マネージャーさんお仕事有難う御座いました。

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