チュロス専門店PALM TREE(パームツリー)が明日で終わる。2021.6.15にオープンして4年3か月。初めは、アシスタントからの助言で店をスタートした。
「津野さん韓国で今チュロスが来てますよ。日本にも来るかもしれませんね。」
スタイリストとして、影響力のある人と仕事をして10年 自分にどれだけの広告宣伝力があるのか試したかった。
「スタイリストが飲食店なんてやれるのかな?」と思いながら、人伝にシェフを探し レシピだけ作って貰い、あとはバイトさんでスタートした。
スタートは沢山の芸能人に食べてもらい、インスタ、TikTokに掲載して頂いた。
「投稿された1件1件を、仮に広告代理店を通したら、一体何千万円かかるのだろう、、、」と思える量だった。
店頭にはタレントさんから送られて来た、名前入りのでっかい花💐。道ゆく人は足を止めた。
更に ドラマ・映画で使って頂けるよう、文字のチュロスをスタートし、更に認知度を広めて、2店舗目を吉祥寺駅30秒の位置に出店。しかし、ここからが転落劇だった。
20代前半の若手社員3名は、若いなりに血気盛んだった。
・社員同士の不仲、
・オーナーが店に来ないから、スタッフが適当
・クレーム増で世田谷→吉祥寺まで往復1時間かけて、客に謝りに行く、、、
上記の劣悪な状態でドンドン売上は落ちていき、家賃45万円は瞬く間に払えなくなり半年で閉店。
店は人で決まると思った。。。
偏見だが、自分の管理下にいない20代前後の人に店を任せることは、以後絶対辞めようと誓った。
吉祥寺店閉店後 用賀店だけはずっと続けようと思ったが、売上は伸びる事はなく閉店を決意した。

学んだ事は2つだ。
●仕事の0→1は、目の届く範囲で信用できる人間とやるべし
●長く続けるには、実力とリピーターが必要
津野はスタイリストとして、影響力のある人の近くに身を置いている。広告には強い。しかし、広告効果は一過性のもので、繁栄し続けるには、「積み重ねた実力とリピーターが必要」な事を知った。
一般人は芸能人、インフルエンサーの事を過大評価している。「彼等が宣伝すれば売れる。」そう思っているから、「津野はタレントに宣伝して貰えるから羨ましいポジションだ。」
そんな事を言われ続けた。
しかし、現実は甘くない。確かにフォロワーは増えるし、一瞬 人が集まる。しかし、直ぐに引いていく。お試しの機会は頂けるが、実力がないと2度と買ってくれない。
ここで言う「実力」とは、味と人である。その両方が良くないと人は集まらない。
更に飲食店の場合、移動距離の問題で宣伝を受けた店が自分の地元でないと、2度目に来てくれる機会は激減する。。。
結局は、目の届く範囲のお客様に、「どれだけリピートしてもらうか」が鍵で、これはスタイリストも同じ事である。
目線を高くする方法は、実力一択。
実力で目線を高く保ち、目の届く範囲を拡大し、1回目のインパクトを強烈にする。その衝撃で相手の感情を揺さぶらない限り2回目はない。

皆さんも過去に衝撃を受けた経験は無いだろうか、
・めちゃくちゃタイプの男性の顔、
・常識を超えて美味しい店
・1度会ったら忘れない面白い人
上記に出会った瞬間に、リピーターになる。それを届ける側に回らないといけないのだ。
チュロスをやった事で得られた経験は沢山あった。今は信頼のおけるメンバーと、黙っても仕事を進んでやる自立したアルバイトさんに囲まれて、健やかに日々を過ごしている。
そして、リピーターを守るために全身全霊で対応している。
お金的には大変な痛手だったが、人生経験値はまた1つ蓄積した。4年3ヶ月
店を支えたスタッフ全員に、この場を持って熱く御礼申し上げる。協力してくれて本当に有難う‼️
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