今日は大失敗をかました。
同時期に、ジャンルの同じ俳優に同じ服を着せてしまった、、、。そして、先方からの指摘を受けて ただただ謝るという事態となってしまった。
ここに関しては、昔から注意深く15年間やってきたにも関わらず、つい魔が刺した、、、。信用を毀損(きそん)する大変申し訳ないことである。。。
配慮不足で何の言い訳も出来ない状態。当然先方が激怒りでひたすら謝った。
過去同じ服を着せることはあっても、同じコーディネートをまんま使う事には、気をつけていた。ましてや活躍の場が被っている世界の人はより気をつけていた。
にも関わらずである、、、

我々スタイリストは、俳優の特性を見極め、さらに企画に沿ったコーディネートを集めて持っていく仕事だ。
街を探してアイテムがなければ、過去に集めたデザインの効いたアイテムを倉庫から出して使う。それも無ければ、リース屋にいって経費を使ってでも集める。しかし、リース屋を使えば当然利益は減る。よって、極力倉庫のもので完結させようとする。
常に収集時間と経費の事を頭の中でグルグル考えながら、物集めをしている状態である。
しかし、倉庫のアイテムの中でも良い物は限定的で、スタイリストが良いと思っているアイテムは大体タレントさんも同じ様に「素敵」となる。
当然だが、それを使いまくると担当のタレントさん同士で服が被るのだ。。。
では、倉庫の服を増やせば良いという問題になるのだが、これはなかなかに時間がかかる。。。毎シーズン毎シーズン続けて、15年間。
SALE時期に、その期の1番良いアイテムを買い揃えているが、衣装感のあるエレガントで気の利いた服なんて、1シーズンに1枚か2枚だったりする。それを地味に買い揃えるだけでも時間がかかる。
そして、やっと買い揃えた服達も、事務所に置いとくだけで姿を消したりする事もある。。。津野は過去知り合いのスタイリストや後輩にガンガン服を貸していたし、インターン生も泊まり込みで事務所を行き来するので、誰かが持ち出したまま忘れている、、、なんて事もあるのだ。
ヨウジヤマモトのシャツ、エトロのスーツ、ディースクエアードのタキシード、その他諸々
「1つ30万円レベルの服が、事務所から姿を消してから 1度もみて居ない」なんて事もある。
倉庫の事情はこの辺にして、気の利いた服の倉庫を作るにも、大変な苦労がある事は知っておいてほしい。だからと言って、同じ服を着せて良いわけではないので、気を使わないといけない。

倉庫の服に関しては、
・使用時期をズラす、
・コーディネートを変える、
・一度でも使ったら半年以上は使わない
というルールの徹底がマストである。
コレが出来ないスタイリストは沢山居て、巷でよく「あの人は服を回しまくる、、、」みたいな噂をよく耳にする。自分がその一味にならないように、今後も極力気をつけて行かねばならない。

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