スタイリストは98%が、「フリーランス」か「小規模企業経営」である。東宝コスチュームや、松竹衣装のように福利厚生のある会社員は2%だ。
会社員の給料と、フリーランスの給料の大きな違いを説明しよう。
まず
●会社員は給与23万円だとしたら、ここから年金や保険、所得税、住民税でザッと50,000円くらい※先に引かれて、手取りは18万円【これを所得という】。ここから更に生活する為の家賃、食費、携帯、光熱費、交際費が引かれる。
これに対して
●フリーランスは、売上23万円に対して経費として家賃、食費、携帯、光熱費、交際費が差し引かれ、残った金額に対して所得税が、住民税がかけられる。
※住民税は前年の所得に対してかかるので、2年連続で売上月23万と仮定する
内訳すると、家賃7万円、食費9万円、携帯1万円、光熱費1万円、交際費3万円。合計21万円経費として換算され、
売上の23万円-21万円=2万円に対して所得税、住民税がかかる。この2万円はフリーランスの所得になるわけだが、12ヶ月で計算して年間の所得は24万円。
年103万円以下は所得税は無税。住民税も所得45万円以下は無税なので、税金は払わなくて良い。

会社員は23万にいきなり税金がかかる。分かりやすく例えると、年収(夏冬ボーナス1ヶ月分として)322万円に対して所得税は年間約6万円かかる。住民税は13万円。合計約20万税金で消える。
同じ金額を稼いでいるにも関わらず、【会社員】か【フリーランス】かというだけで、こんなにも大きな差が開くのである。
これが年収1000万円になると、フリーランスは売上を経費(家賃、交際費、服代など)で使ってしまえば、税金0円に出来るのに対して、
会社員だと所得税で83万円、住民税で70万円の合計約150万円税金で消える。この差はえげつない。
最近脱税で捕まった宮崎麗果さんは、この経費部分を架空の領収書で水増しして、給料を限りなくゼロに近づけたか、赤字にして税金から逃げて捕まった。
このような勉強を専門学校は取り入れているのか、甚だ疑問である。会社員を多く輩出する大学ならばまだしも、プロの技術者を輩出するような学校であれば、技術よりも先に
上記の事を生徒に伝えて、それでも会社員は安定という 【まやかし】の為に会社員になるのか、フリーランスになるのかを決めさせなければならない。
税金の面では、絶対にフリーランスが強い!!
超簡単にいうとフリーランスは税金をほぼ払わなくていいジャンルという事。この税金を舐めていると、大損こくから全員真剣に考えるべきである。

ただし、津野のように自社をスケール🆙したいフリーランスにとっては、税金を払う事にもメリットがある。
津野は10年会社運営をしたが、一昨年 所属のスタイリストに大量の退職金を払って赤字になった年以外は、全て黒字計上して税金をまともに払った。
黒字にするとは、経費を使い切っても売り上げの方が何100万円も勝り、そこに対してかかる税金を喜んで払うという事である。ちなみに、黒字を出す企業は全体の4割〜5割である。
ぶっちゃげ津野のようなスタイリストは 少ないと思う。他スタイリストは、休みを取ったり、旅行に行ったり、服を買ったり、小規模企業共済(スタイリストを辞めた時の【退職金】を全て経費に出来る制度)に加入して売上を調整し、経費が売上をギリギリ越えるように計算して仕事を受ける人もいる。そして、税金を払わず、稼いだ分全てを使い切るという作戦に出る人は多い。
何故津野がわざわざ黒字計上して、税金を払うかというと、大量にお金が必要な時(事務所を移転したり、銀行から金を借りる時)に有利に働くからというだけである。
会社をスケールアップする時には、決算書の数字を見栄え良くし、銀行から大金を借りて投資しないといけない。いづれ来るその日のために、10年黒字を出し税金を払い続けた。お陰で 来月の恵比寿への引越しの時に決算書を提出したが、家賃が現在の4倍にも関わらず、2つ返事で🆗がでた。これは年単位での努力の成果である。

貴方が将来のビジョンをどの様に考えるかで、税金の対策は変わる。
●「自分だけ楽しく生きて行ければ良い」と考えるのであれば、良い事務所にして、服を沢山買い、取引先との食事をガンガンいけば良い。自宅も社宅扱い(経費)出来るので高級マンションに住んで、良い車をスタイリスト車にするのだ。
はたまた、
●津野の様に事業を複数展開し、会社の規模を拡大していきたいのならば、地味な生活に吉野屋の牛丼、車は軽トラックで凌ぎ、税金を払いながら会社に金を溜め込めばいい。
どうするかは貴方のビジョン次第である。さて、どうする?

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