広告の依頼〜撮影まで

プロフィール

CMの衣装を探している。リサーチは基本的にアシスタントに任せているが、今回は時間があったので自分でデパートをぐるぐる。

昔は店で写真を撮ると店員に怒られていたので,隠れて撮影していた。しかし、最近はオンラインの台頭により文化が変わった。「むしろ撮影して下さい!」となるから本当に楽になった。

店員によるインスタアップがノルマになっている会社もあるので、写真=販売促進というイメージが定着したのだろう。今思えば写真を撮る行為が、なぜNGだったのか疑問である。

明らかにサイズの異なる服を探している人に対して、店員さんは疑問なので 「何用ですか?」と質問をされる。これに対しては、はっきり「撮影で使いたいので」と答える事もあれば、時間がなくて「プレゼント用です」と答える時もある。

いずれにしろ「貸してくれ」と言っている訳ではなく、「買わせてくれ」と言っているので店員も好意的に紹介してくれる。

リサーチした情報をタグと共にアシスタントに送信して、オススメを伝えた。何故オススメを伝えるかは、会社によってはスタイリストのオススメを聞いてくるからだ。その時に即座に答えられる様にしている。

ただ、ここに関しても 先にオススメを伝えることはない。理由は服のプロの意見に左右されず、広告が1番上手くいくコーディネートを選んで欲しいからだ。

広告には、複数の人が関わっている。照明、音声、監督、クライアント、タレント、タレント事務所、キャスティング、制作、ヘアメイク、カメラマン。スタイリストは,この中のパーツでしか無い。そのパーツ如きが、「この服が良いと思う!!」なんて求められてもいない事を発言すると、広告全体のイメージが崩れかねない。

全てはチームが上手くいくための手助けなので、でしゃばらないようにしている。

資料を送る迄に、アシスタントに其々のショップに電話してアイテムをキープしてもらう。本当はショップにリサーチに行った際に津野が都度キープすれば早いのだが、限られた時間の中で一旦ざーーっと各店をみて選びたいので、リサーチの段階ではキープよりも服を多く見る事に時間を当てている。

リサーチにも行っていない上に、思い入れも特にない店に電話して、使うかも分からないアイテムをキープしないといけないのだから、アシスタントは大変過ぎる。津野は電話をかけているアシスタントの横顔を見て「やれやれ、、、ご苦労様です。こんな面倒な業務、本当に有難うございます。」と健気に思う訳である。

その後キープが出来たもの、店の都合によりキープが出来ないもの(SALE品など)を確認して、制作に写真資料を投げている。

この資料を元に制作が監督、クライアントと話し合って、最適なコーディネートが我々スタイリストに伝達されるという流れだ。

正直この段階で撮影の9割は終わりである。ぶっちゃげた話、あとは服さえあれば撮影は問題なく終わる。

広告は、クライアントが求めているアイテムをどれだけ忠実に集めれるか、あるいは、クライアントが求めている以上に良いものを提案出来るかが勝負である。

成功に持っていくために1番大事なことは、初めのオンラインでの打ち合わせである。ここで、どれどけ互いの考えをすり合わせられるかが肝心だ。つまり、この打ち合わせに参加しないとアシスタントは何を集めて良いやらチンプンカンプンである。よって、ウチはアシスタントも必ず入室する様に促している。

しかし、他キャストスタイリスト同時打ち合わせの際に、アシスタントが入室している場面は見た事がない。。。これは些(いささ)か機会損失であると思うのである。

もし、コレを読んでいるアシスタントさんがいるのならば,オンライン打ち合わせには絶対に入るべきなので、師匠に申請してみてはどうだろうか。

今回は、広告の発注から撮影までの流れを説明した。広告はギャラは良いが服はつまらない事が多い。服好きのスタイリストにとってはテンションが上がらないケースもある。

しかし津野は、服どうこうよりも、他人から求められる事自体が嬉しく有難いので、前向きにお受けしている。毎月1本でも広告が入れば家賃を滞りなく支払っていける。心の安定には最適なお仕事の1つである。

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