津野のアシスタント時代は、終電か徹夜以外はなし。という極端な制度だった。朝の現場が終わって 昼夜の仕事がなくても、掃除、靴磨きなどで1日が終わる。
何度か師匠に休みじゃなくていいから、街に出て店を見て「トレンドチェックしたい」と言ったが、OKは出なかった。
仕方ない。人の管理下ではこんなもんだ。外に出れる刑務所だと思って耐え抜こう🤣そんな事を考える日々だ。
とはいえ、暇が 年中続くわけでもなく雑誌の特集が入ると途端に1週間寝れなくなったりする。芸能人の仕事も多かった。
大沢たかおさん、田辺誠一さん、椎名桔平さん、高橋克典さん、唐沢寿明さん、仲村トオルさんなど、主役級は何人もいて、その層を総ナメしていた。
人気は集中するもんである。
お陰様で映画のキャンペーンで日本全国回らせて貰った。良い思い出だ。
一緒に回ったメイクさんに聞いた事がある。
津野「中川原さんは、なんであんなに指名が取れるのですか?」
メイク「貴方の師匠は常に80点以上を出すからだよ」
そう言われた。
言われみたら、そうだ。
120点出す時もあれば80点の時もある、でも30点は絶対出さない。それがリピーターに繋がるのだろう。
ただコレがなかなか難しい。自分の思いとは裏腹に、様々な都合で服が集まらない事は多く.
●展示会中で貸し出しストップ
●季節の変わり目の服入れ替え期間でアウト
●ポップアップのため.お休み
●仕事発注から本番までの時間不足
●PRESSを,回れど回れど良い服がない
こんな感じだ。参考までに、アシスタントから届いた 今日のアポイントの結果の表を貼っておく。
無償リースで粘る→揃わない→古着屋で買取→揃わない→リース料を払い揃える
コレをアシスタントは毎日毎日繰り返している。大変だ。
全てのブランドが貸してたら、どれだけ楽か、、、ほとほと骨が折れる。
なので、新しいstylistを使おうと試みるマネージャーは、どうか3回は使ってみてほしい。タイミングで、服が集まらない事もあるからだ。3回お願いしてもダメなら stylistに力がなかっただけだ。
上記の理由で80点が出し辛い時もある。
それでも80点をだす ど根性が師匠にはあった。
皆さんの学校のテストで例えると、常に全科目80点以上を出す事が、どれだけ難しいことかは理解出来るだろう。
部活の試合前だったり、友達から連日遊びに誘われたりする時でも、毎回80点以上を出す。それだけの精神力が必要という事だ。一流の人はこうして、日々を過ごしている。
津野もこれを引き継いでいこうと思っている。
晴れてstylistになってからは、誰も行動を止める人はいなくなった。全て自分できめれる。最高だ。
今日はクリスチャンルブタンの新作のお披露目 展示会に行ってきた。相変わらずキラキラしてて綺麗な靴だ。
フロアで配られた オシャレなドリンクと、何個食べても満腹にならない「一口サイズのお菓子」を頬張りながら優雅に過ごさせて貰った。
今回はウエスタンブーツが特徴的だ。188万円のウエスタンブーツがあったから、冥土の土産に撮影しておいた。(サムネイル写真の靴)
世界的ブランドになると、会場にはインフルエンサーや芸能人が必ず何人かいる。偶然知り合いに会う事もしばしば。
今回は元フェイキーのミカコちゃんがいて、思い出話に花が咲いた。2年前にヨウジヤマモトのYouTubeで対談して以来だ。
グループを抜けてから独立され、やる気に満ちていたので、ファッション系の知り合いを紹介した。
仕事に発展するかもしれない。
毎日、能動的に人に会う事で 新しい仕事が生まれる。その重要性を改めて知った。
頑張って欲しい。
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