タレント周りの仕事を始めて24年、ずっと目上の人やタレントの為に時間を作ってきた。
師匠の仕事で師匠の代わりに裾上げを50本やり、クレジットを書き、編集部に送信する。忙しくて服を探す暇のないタレントの代わりにオシャレな服を集め、各媒体で着せる。
他人の時間のために、自分の時間を切り売りした20代。それを10年15年続けていると、今度は津野の時間を作ってくれる同業の後輩達が現れて今に至る。
津野は外から受ける仕事で他人の時間を作り、更に人を使うことで、時間の対価をお金で支払っている。
お金=時間である。正しくは、お金=価値だが。社会的価値が乏しい時は 時間を売るしかない。津野も30歳までは、自分の時間を売って稼いでいた。時間を売っても安いのだが、、、。
今日は第1現場➡️第2現場の移動が5分遅れた。理由は第1現場を離れる時に、突然アシスタントに「津野さん第3現場の荷物の積込みを、今やりたいです。」と言われたからだ。
今日は現場が4つ。各現場に出来るだけ長く滞在する為に、朝から段取り良く準備している。準備とは第1現場➡️第2現場に行く時に、スムーズに行きやすい車線側の駐車場に停める。極力スタジオから近い駐車場に停めるなど 考えながら行動している。
そんな中、急に「積み込みがしたい」などと言われると、車を積み込み場所に回す所から迂回が始まるため、ロスタイムが生まれる。前夜にLINE1通してくれれば良かったものの、それを怠って、自分のタイミングで予定を進められると、段取りが変わるのだ。
「事前の1手は事後の100手にも勝る」である。

大人になって人が怒られる時の定番が「聞いてない」である。言っておけば怒られないものを言わずに進めると人は怒る。
しかし、人間なんてマトモに作られちゃいない。言っても納得して貰えない相手に対峙した時、あるいは、言うと怪訝な顔をされそうな時は、言わずに強行突破する。
一度でもそれで上手く行くと、強行突破を繰り返してしまう。しかし、コレは諸刃の剣なので、逆鱗に触れて激怒される事もしばしば、、、。なかなか難しい問題である。津野は最近YouTube撮影で、この壁にぶつかる事が多い。
勝手に録画したが、後から怒られるパターンだ。それでもワンチャン許可が出る可能性があるから、強行撮影にでている。(結局後からカットされる事も多い)
この様に、「先に言っておく事」の難しさを痛感しながらもグレーゾーンを責めなが走っている。大人になりきれない大人である。
ただ、許可どうこうが必要ではない身内には、先に情報共有を行っておくほうが賢いと思うのである。

ココ10年 時間がない中で、「なんとか全ての工程を24時間以内に済ませよう」と昼夜問わず働いた。時間の有り余る世間の大学生には、「時間がもう少しあれば」を口癖に生きた者の気持ちは分からないだろう。
スタイリストの仕事は、数時間で大金を稼ぐ価値ある芸能人に対して、時間を作ってあげる仕事だ。具体的には、芸能人が自分で服を選ぶ時間を請け負い、彼等にはないセンス・技術料などを商品として売ってお金を貰う。
その予備軍であるアシスタントは、その予行演習として師匠に対して【時間を作る努力】をしなければならない。
津野だって、目上の方。どうしても会いたい方に対しては、自分の時間を差し出して様々な手配を進める。
どうしたら師匠の時間、先輩の時間を作ってあげれるか。それを日常的に考えるのだ。
つい先日、映画の舞台挨拶で夜遅くなった先輩アシスタントが、翌朝は車で遠出の撮影担当だった。その時 事務所には2人後輩がいた。
津野は舞台挨拶現場の先輩アシスタントにボソッと
「俺が貴方の後輩なら、翌日の積み込みを事務所で終わらせ、車で舞台挨拶の現場にきて現場を交代し、乗ってきた車で先輩を先に帰すけどね、、、😢」と言ったら、
『津野さんみたいに考えられる人は居ないですよ、、、』と悲しそうな顔をしたのが印象的だった。
皆、自分のことで精一杯な事は分かる。しかし、大変な事を自分から取りにいき、相手を勝たせる人間が最後に勝つと信じている。
周囲から「あのアシスタントは凄かった」と伝説扱いされる人になれた時、1000人のアシスタントが束になっても勝てない、大成するスタイリストが誕生するのだと思う。どうせやるなら、伝説になろうぜ😘
お世話になっている人の時間を作ってあげる人。これは“愛されるキャラクター”の条件である。。。
俺はやるけど、貴方はどうする?

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